【KAC20234】最強中学生伝説☆バトル・ザ・ファイトギャラクシー~深夜の目撃者編~

竹神チエ

第10話 目撃者の獣人娘たち

(これまでのチュー☆ファイ)


 パート店員、金曜日のジェイソンさん(仮名)の協力を得て、大量の揚げ油とパン粉、巨大フライヤーをゲットした菅蔵すげぞうとユース・K。


 台車に乗せてゴロゴロ急いで戻るも、コンビニ前でバイクにはねられて失神していたはずの怪人エビ太郎がいなくなっていた!?


 あたりを探した二人はソワソワしている猫獣人を見つける。


「みおニャンは何も見てないニャン! エビ怪人をさらった奴らなんて見てないニャン!!」


 🦐


 菅蔵は隣町の本屋にBL本を買いに来ただけなのに。


 なんやかんやで時刻は深夜になっていた。


 中学二年生の菅蔵がこの日初めて会った幼女愛に満ちた男と、こんな遅い時間まで行動を共にしていて親御さんは一体どう思って……というのは気にしてはいけない。


 本作はフィクションである。


 さて。


 深夜のお散歩に出かけていた猫獣人みおニャン。何かショッキングな場面を目撃してしまったらしくニャンニャン鳴いている。


「見てない、あたしは何も見てないニャン! あいつらのことなんて全然見てないニャン!!」


 いや絶対見てるでしょ。


 猫は油が好きだと聞いたことがあるので、エビ太郎をエビフライにするために用意した揚げ油を少し舐めさせて落ち着かせようか。


 菅蔵とユース・Kがそう思っていると。


「わたしは見たよ!」


 犬?いや、白獅子獣人のばっびぶが茂みから飛びして着地する。


「だめニャンっ。誰にも言わないように口止めされたニャン。言ったらあたしたちもコレクションにされちゃうのニャン」


「大丈夫、もちろん言わない。でも描くのはオッケー👌」


 スケッチブックを取り出したばっびぶは、スパパパパパッとイラストを描きあげる。


「エビ怪人をさらったのはこいつらよ!!」


 それを見たユース・Kの顔が青ざめる。


「くそっ、あいつらめ!」



☆次回予告☆


月のない夜。あの双子が忍び寄る。

第11話『ナッシング・ムーン兄弟』お楽しみに!!


 


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