【健康美容】年齢不詳のアドバイザーさんは今日も誰かの悩みを聞く【教えましょう】

蒼華

第1話 イチゴ鼻を治したい!!

「…え?なにここ」


『ご機嫌よう彷徨えるこぶt…子羊よ』


「今豚って言いませんでした?」


『なにを言ってるのですか、この見るからに慈愛しか感じられない私がそのようなことを言うはずがありません』


「すいませんぶっちゃけると光量半端なくて見えません」


『おっと失礼…これでどうでしょうか』


「おおよく見える…ほんとだ慈愛の塊だ」


『わかってもらえて良かったです』


「まさに美人の黄金比…ボンキュッボンのナイスミドルかつロリ身長で銀髪で黒ハイソックスでの

 絶対領域までッ…抱いていいですか」


『やめてください、処しますよ』


「具体的には」


『ファラリスの雄牛』


※ 古代ギリシャで使用された黄銅で作られた空洞の雄牛の中に犠牲者を押し込め徐々に焼き殺す装置。雄牛の頭部には内部からのもがき苦しむ声を雄牛の唸り声へ変調する仕組みが施してあった。無駄な趣があるネッ


「それってギリシャ神話でポセイドンに雄牛に恋をする呪いを掛けられた王妃がモチーフなんでしたっけ」


※その王妃とイケメン雄牛から産まれたのがみんなが知ってる牛頭鬼ミノタウロスだ!


『よく知ってますね』


「ラノベを愛する現代日本人はギリシャ神話は嗜みなんですよ」


※個人の意見です


「まぁ受けたくないですけどね。それで、貴方は?」


『私の事はアドバイザーと呼んでください』


「女神じゃないんだ」


『女神様は上司ですね』


「お、おう」


『リピートアフターミー アドバイザーさん』


「あ…アドバイザー…さん」


『よろしい』


「あ、今更なんですけど、ここどこですか?」


『ここは転生の間です』


「え?まじかラノベじゃん。あといつ僕は死んだ?」


『真に受けないでくださいアドバイザージョークです』


「は?」


『調子に乗らないでください何故貴方のようなぶt…不器用そうな人をわざわざ選んで転生させようとするんですかその食べることしか考えてなさそうな脳味噌では理解不能ですか』


「慈愛設定どこ行きました?」


※拷問器具ネタ出た時から無いと思います


『聞かなかったことにしなさい』


「え」


『ここは、夢の間、悩みを抱える人等を招待する場所です」


「…はぁ」


『貴方がここに来たと言う事は、悩みがあると言う事です。さ、お話しなさい』


「テンポ早いな…えっと、ないんですが」


『ん?』


「言うほどの悩みは持ってないんですよ」


『では何故ここに?』


「拉致られたからでは?」


『ナニカイイマシタカ?』


「なにも」


『そうですか、にしても困りましたね』


「と言いますと」


『実はこの空間、招待者ゲストの悩みが解決…納得しないと戻れないんですよ』


「あーありますね、〇〇するまで帰れま10みたいなの」


『そうなんですよね、誰を招待するのかは女神さまが決めているはずなんですが…。まぁいいでしょう。ぶっちゃけ、ちっちゃくてもいいんで悩み話してってください』


「ぶっちゃけましたね」


『ぶっちゃけと言いました』


「それもそっか。でも悩みですか」


『私こう見えても忙しいので早くしてくださいね』


「慈愛ってなんだっけ」


※なんでしょう


『早くしないとドラ〇もんの時間が来るんですよ』


「ドラえ〇んより僕を優先して欲しかった」


『知りませんよ、何も知らない貴方よりも、全てを知っているド〇えもんを優先します』


「謎のドラえも〇への愛が重い」


『〇ラえもんのように、どんな惨めで見苦しく浅ましい存在でも手を差し伸べる存在に私はなりたい』


「それの〇太くんめっちゃ貶してていいこと言ってるように聞こえませんよ」


『そこは宮沢賢治のネタだって突っ込んでください』


「ツッコミした事ない人に何要求してるんですか。…はぁ、じゃぁアレにしようかな」


『どうぞ』


「最近いちご鼻に悩んでまして、何かいいのありますか」


※いちご鼻は、鼻の角質が黒ずんでいちごの黒い実の部分のように目立った状態のことです


『男性でも悩むんですね』


「いやぁ昨今の新型何某ウィルスで人に会う時基本マスクしてますから鼻は隠れるんですけど、

 そうなると外食でマスク外すとき気になり出すんですよね」


『はぁはぁなるほど。それで綺麗な鼻で女性掴んでアレの卒業したいと』


「実はアドバイザーさんの脳内煩悩ばかりだったりして」


『それはどうでもいいでしょう』


「否定はしないんだ」


『煩いですよ。まぁいちご鼻改善について説明しましょうか』


「わぁい」


『ではまず初手から話しましょうか。いちご鼻といっても主に二種類のいちご鼻があります』


「ふんふん」


『一つは角栓ができ、それが黒く見えるパターン。もう一つが、毛穴にシミができるパターンです』


「詳しく」


『角質というのは肌の表面にある細胞のことで、その角質細胞が一つの層のように集まってるのと角質細胞というのですが、古いのが肌の表面に押し出されるはずの角質が溜まることでくすんだり、角栓ができます。角栓はまぁ古いタンパク質の塊と思ってもらっていいかと』


「廃棄物…じゃなくてう〇ちみたいに排出されるはずが滞って便秘になるやつですね」


『言い換えなくてよかった筈ですが…。角栓ができると毛穴が広がるので汚れが溜まりやすく、ニキビなどの原因にも繋がります』


「生活習慣の乱れがだいたいの原因でしたっけ」


※ メイクを落とさないまま寝てしまったり、洗顔だけで済ませてしまったりしてる人も心当たりないでしょうか


『そういうことですね。最近映画化もした大人気漫画【呪術廻戦】を観てる方はご存知でしょうか。

交流戦前辺りで釘○野薔薇さんが言った《寝不足か?毛穴開いてんぞ》が本当に好きでして……ではそろそろ角質ケアの方法話しましょうか。まぁ大雑把に言うと、肌を労った洗顔と、ホットタオルで顔を温める事ですね』


※余談ですが、毛穴が開いていても開いていなくて身、無闇に触らないほうがいいので悪しからず


「肌を労った、と言いますと」


『肌はかなりデリケートなので、ゴシゴシと擦ってると肌にダメージが残ります。それにより角質層(肌の一番外側にある層)が剥がれたり、水分が失われる事で肌のバリアが弱まってシワができたり、毛穴にダメージがついて開きっぱなしになったりします。どのくらいデリケートかと言うと、シャワーを浴びるだけでもクるそうですよ』


「クソザコじゃないですか」


『なので、洗顔はたっぷりの泡で優しく丁寧に、すすぎ残しのないようにしましょう。

35°のお湯を両手ですくって洗い流すのがベターですね。鼻やおでこなど皮脂が多く分泌されやすいTゾーンを先に洗い、次にフェイスライン、最後に頬を洗っていきましょう。そして、朝と夜、1日2回を心がけてください。やらなくてもやり過ぎても肌のトラブルが起きますので注意』


※筆者は時間に余裕があるときは朝洗顔してます。


「僕結構寝坊しがちなので難しいですね」


『眠気覚ましでやってください。ホットタオルで肌を温めるのほうですが、ホットタオルを使うと、熱や蒸気によって毛穴が開きやすくなります。すると、毛穴に詰まった汚れが取り除きやすくなるのです。また、肌を温めることで、血行が促進されて肌の調子が整います』


「なんかそういうグッズで寝ながらタイプありましたよね」


※保湿を保つ顔パックがいいらしいですよ。


『洗顔剤については、泥や黒炭を使ったものが最近ドラッ〇ストアで見かけますので、それもいいかもしれません。黒炭で石鹸タイプもありましたが、通常タイプよりはお手頃な価格だった気がします』


「アドバイザーさんめっちゃ現世入り浸ってる」


『角栓をごっそり抜くパックがありますが、保湿保つ成分が入ってるという宣伝文句があってもあまりお勧めしません』


「というと」


『強引に抜くと毛穴周りが腫れて開きやすくなるので』


※実際はそこに対して力入れてる商品もあるので一概に危ないというわけじゃナイヨッ


「まぁ、そういうのって使用回数が少ないのに高いなってやつが多いですもんね」


『そういう悩みの人もいますね。あ、言い忘れてましたが、そういうパックでも、利用後に化粧水などでさらに保湿対策するのならオススメです」


「するなら最後まで手を抜くなって事ですね」


『そういう事です』


「因みにアドバイザーさんはどんなパックを使ってますか?」


『卵殻膜です』


「商品名がそれですか」


『いえ、ただの卵殻膜です』


※卵を割った時に殻の内側にピラピラしてるやつだよ!卵かけご飯や料理する人は見た事あるかなッ


「手作りだった」


『いえ、卵白を除いてそのまま三十分くらい貼り付けてるだけです』


「お金がない?」


『失礼ですね、卵殻膜成分をつかった美容品は確かに高いですが、予約殺到な人気商品なのでなかなか来ないだけですよ』


「どんな成分ですか」


『卵から雛が孵るまでの一か月にも満たない期間で百億の細胞を作ると言えば分かりやすいでしょうか』


「百億ってヤク〇トですか」


※いい奴だと1千億の乳酸菌が入ってます。


『食事で摂取しにくいアミノ酸おおよそ二十種類が豊富に含まれていますし、その他にも美容健康に役立つ成分が含まれていますよ』


※代表例はコラーゲン。胃酸で溶けるから口から取り込んで体に影響を与えてくれるのかみたいな話はありましたね。


「でもたしか、アミノ酸て言っても動物ごとで違うって話ありませんでしたっけ」


『人の肌と近い組成なので親和性は高いそうですよ』


「あーなるほ」


『卵殻膜パックは小さいので、シミや角質が気になるところに貼りましょう。

時間が経つと卵殻膜の水分がなくなってパリパリになるので、そうなったら剥がしましょう。

貼り付けた部分は剥がすと周囲と比べて脂がないのかテカリがないので、すぐ化粧水で保湿をしましょう』


「了解です」


『…おや、そろそろ終わるそうですね』


「悩み解決しましたからね。治ってないけど』


『何事もすぐ効果あるものには副作用や欠点があるので、気長にやりましょうね』


「はい、ありがとうございました…あ、そだアドバイザーさん」


『なんでしょう』


「記念にアドバイザーさんのたわわな果実を揉ませてもらっても」


『肌に悩んでるそうなので、一度その皮を剥いてあげましょう』

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