4、あの子

「…あれ」

「あ、昨日の…」

「うん、こんにちは…

 いや、『こんばんは』かな」

「あはは、そうだね」


「ねぇ」

「うん」

「きのうさ、驚くほど気が合ってたよね」

「そうだったね」

「現実でも、会ったりできないかなぁ…」

「できたらいいね」

「ぼくんちは東京の◯◯市の△△小の6年探せばいるよ」

「東京かぁ…行ったことないね」

「きみこそどこに住んでんの?」


「…内緒!」

「えぇ〜…」

「あははは、あんたほんと…なんていうんだろうね、一緒にいて楽しい」

「そ、そうなの?」

クラスの女子には、そんなこと一ミリも言われないのに。


「まぁ、一緒に会えたらご縁…ってことだね」

「それこそロマンチックでいいじゃないの」

「それこそ、みたいなもんだけどね」

「そもそも、2連チャンで夢で会ったことがキセキだけど」

「うわ、確かにそうだね」

「キセキの2乗は流石に起こらないかなぁ」

「じゃぁ、ここで会えるのが最後かなぁ…」

「そうかも…」


…それ以来、あの子は夢に出てこなかったし、

その続きも覚えていない。

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夢で出会ったあの子と りげる @jyaponica

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