第16話 読書の秋

「やはりミステリー小説は面白いものだな。」

最近若は、ミステリー小説にハマっていた。


ちょうど読み進めていたところに、ダイイングメッセージが書かれていた。


「このダイイングメッセージには、いかような意味があるのであろうな。」

若が、考えを巡らせていると、


「栗、ですな。」

弁慶の言葉が、考えを中断させた。


弁慶の方に目をやり、唐突に言われた言葉を復唱する。

「栗?」


「はい。栗です。」


そういうと、弁慶は、若が読書をしながら食べていた甘栗をさっと取り上げた。


「べ、弁慶。何をするのだ。」

取り返そうとする若。


「何とはなんでござるか?メッセージが書いてありますよ。今、おっしゃっていたではありませんか?」


そう言って、透明のテーブルクロス下に挟んだ紙を指差した。


「ダイニングメッセージです!」

そこには、『栗、食べ過ぎ注意!』とかかれていた。


「へ!?」

困惑する若。そんな若に向かって、


「若、最近栗を食べすぎですぞ!」


弁慶は、プンプンしながら、台所に消えた。


「ダイニングメッセージ……は、栗か……」

若は、続きを読み始めた。




若ー!何かが違っていますよー!

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うかつぼう弁慶 ーかの有名な方と同名で、恥じぬよう日々励んでおりますー 雲母あお @unmoao

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