大騒動。
その後、オマケでチビドラを二匹ほど海竜まで進化させて貰ったり、精霊のサイズを縮小出来る機能を付けてもらったりした後、二人と二柱で海竜のテール肉をステーキにして食べた。
その時にポロのスキルも色々と説明して貰ったんだが、中々にチートだった。
海の因子を持つ存在と契約、と言うけどこれ生物に限らないそうだ。
そして俺の
なのでポロの持つポロップ号とも契約して召喚可能になるし、水鉄砲も契約して武装出来る。
何より俺の精霊と契約すれば、ポロの精霊として使役できる。もちろん俺と精霊とポロの合意があれば、だけど。
今回はまずエンジンとセットで使う船と、あとリールとセットで使うロッドも枠一つで契約出来る。
俺もそれで枠が二つも余裕が出来るので、水鉄砲は本格的にレギュラー化して良さそうだ。
ポロの水鉄砲には
一応、ステータスアップの件を聞いてみたが、管轄する神が違うから手を出すとまずいと言われて諦める。ズルはせずに神殿探そう。
そうしてステーキを食べながらポロと俺の契約枠を考える楽しい時間が過ぎて、デュープ教会に精神を戻す時間が来た。
「では、また機会があれば会おう。それまで海に生きると良い」
「ポロよ。その
「「はい」」
ふわっと精神が戻ったのを確認したら、すくっと立ち上がる。
隣を見るとポロもヨタヨタと立ち上がって、俺を見るとにぱっと笑う。可愛い。
「ご、ご無事ですかっ!?」
突然、大声で後ろから無事を確認されて何事かと思う。
振り返るとヘレンが真っ青な顔して俺達を見てた。いや、ヘレンだけじゃなくて結構な人数が教会に押しかけて、俺達を見守ってたらしい。
何事?
「ヘレン、どした」
ポロが問うと、ヘレンが滂沱の涙をダバダバしかながら膝を着いた。
聞くと、俺達が神に面会してる間ずっと、俺達の体が超神々しく光り輝いてたらしい。マジで?
「もしや、神のお声を?」
「いや、お声って言うか」
「会ってきた」
「会ってきた!?」
そう、会ってきたんだよな。でも多分いっちゃまずいタイプの発言だ。
当然、大騒ぎになった。
神に面会したとか普通に一大事だ。ヘレンよりも偉い人が来て、野次馬が騒ぐ中で別室に呼ばれた。
「神に、お会いしたとか」
別室で顔を付き合わせるのは大司教とか言うベートーヴェンみたいな神の人。ベネリと同じ階級だな。
「まぁ」
「ん、会った」
どこまでもゴーイングマイウェイな嫁が可愛い。
「神と、どのようなお話をされたか、伺っても?」
隠す事は無いので全部話す。仮に異端だと騒がれても突破出来るチカラはあるし。
向こうで海竜の肉を食べた影響で、俺はもう既に釣った海竜を召喚出来る。そして成長させてもらったチビドラも居るから、成体の海竜三匹による暴力がすぐさま震えるのだ。
しかも、これはあくまで俺だけの話し。神界に居る間にポロにもチビドラを一匹引き渡してる。ポロが初めてフッキングして釣り上げたチビドラだ。
アレを更にデュープさんが成長させたから、ポロも海竜を一匹持ってる。つまり俺達の総戦力は上から数えて海竜四匹。
たまげたなあ(他人事)。
「…………異界の神と、デュープ様がっ」
語り終わった所で大司教様が震え始めた。お、異端攻撃来るか? 良いぞ、準備は万端だ。
「素晴らしいッッ……!」
しかし大司教の震えは歓喜のそれだったらしい。
「つまり、ポポロップ様はデュープ様に直接加護を授かった訳ですね!?」
「そう。優しかた」
そりゃそうだろ。俺の
「ど、どのような加護を?」
「これ。
ペットにしたくてお願いした縮小機能を早速使うポロが、目の前にチビドラから成長した精霊海竜を呼び出した。ぷえーって鳴いてる。
「お、おおおおっ、海竜を使役……? まさに神の御業…………」
透けてるミニ海竜を見た大司教は、その場で恍惚な顔をしてトリップし始めた。
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