第1章 純白の少年 第14話 登る暁

学校に殆ど味方の居ない私だったが、唯一味方してくれた人が居た、それが暁子である

暁子はそばかすに灰色の目が特徴の、少し外国チックな見た目をしていた。

私が虐められている時は近づけなかったようだが、それ以外の時はいつも2人で話をしていた。

「今日は靴を捨てられちゃった」

「そっか、本当は私が助けてあげられたらいいのに、ごめんね」

「大丈夫だよ、辛いけど暁子が居るから僕は学校に行ける」

そう、[彼女さえ居れば]学校に行けた

「今日のテストどうだった?」

「僕は100点だったよ、簡単だったでしょ」

「ええ!?、凄いじゃん!、私なんか30点だった」

「そうなんだ、親は「俺の親なんだから当たり前だ、もっと勉強しろ」ってしか言ってくれなかったよ?」

「全然凄いよ、天才じゃん」

「そっかー、先生以外に褒めてくれたのなんて初めてだよ」

事実、不登校になるまで満点以外取ったことが無かった私は資質はあったのかもしれない。

「あのね、大人になったら好きな人同士はケッコンするんだって」

「ふぇ!?」

「もし、大人になったら僕暁子ちゃんとケッコンするよ」

「///」

彼女は恥ずかしがって声が出なかったようだ、代わりに私と手を繋ぐ。

「行こう」

「うん」

まだ、それが恋だとは知らない時の話。そして、淡い心が何処へ向かうのか。2人はまだ知らない。

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