第1章 純白の少年 第13話 起業 下
「で、金を借りたいってぇ?」
厳格な目付きで両親を見遣る、そこに居るのは一族の長で、前項とはまるで別人だった。
「はい、企業しようと思います」
「誰からも借りれないで、それがお前の評価なんじゃないのかぁ?」
「今はそうです、でも絶対に成功させてみせます、よろしくお願いします」
両親が土下座する
「お前の事は信用ならないが可愛い娘の頼みだぁ。次は無いぞぉ」
「ありがとうございます、倍にして返します」
「まってるぞ、1枚ずつ重さを数えろぉ」
律儀に2人で数える、私には定かでは無いが、大金らしかった。
「このご恩は一生忘れません」
「そうけぇ、大事に使えよぉ。〇〇も元気でなぁ」
「ありがとう、また来るね」
私たちは実家を後にした
「今日は貰った金で高い飯食って英気を養うぞ!!」
あの男は何処までもクズだった
「こんなに野菜も魚もくれたよ、おじいちゃんも優しいしまた行きたいね」
「ごめんなさい、私は実家の事そんなに好きじゃないの」
「そっか、分かったよ」
もし、もっと早くに母の実家を頼っていればこんな事にはならなかったかもしれない、だが私は当時の生活を壊せなかったし、親の言うことは絶対であった。
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