第12話決闘

入学試験を終え次の日に入学式に僕は行った

そこには入試結果とクラス分けが張り出されていた

「おい、フリーエルってあのフリーエルかよ...」

「落ちこぼれなんじゃないのか?」

「どうせなんか不正でもしたんじゃないのか?じゃなきゃ主席なんておかしいだろ」

わざわざ張り出された紙を見なくても結果がわかってしまった

どうやら僕は主席で入学できたようだ

なら必然的にAクラス入りだろうな

じゃあ教室に行こう

そうして教室に向かっていると、大きな声が聞こえた「そこの女今夜俺の相手をさせてやろう」

あれは確かブルク家長男のバルト・ブルクだったかな?「貴様!この公爵家長男であるバルト・ブルク様に逆らうというのか!これ以上逆らうというのならば家族もただでは済まんぞそれが嫌なら素直にいうことを聞くのが身のためだ」どうやら正解のようだ

確か家系魔術は鎖だったな

そんなことを考えてる場合ではないか

相手の女の人は嫌がっているようだし、流石に止めに入ったほうがいいだろう「公爵家の長男だとしても流石に度が過ぎておりますよそんなに性欲が有り余っておられるのならお忍びで娼館にでも行かれては?」

・・・決闘だと?

家的にはプラスの要素はなさそうだが父様も好きにしなさいって言ってたしやってやろうじゃないか!

「決闘ですか、いいでしょうこのケアム・フリーエルが受けてたちましょう!」

しかし流石にここで始めるわけにもいかないな

「では今日入学式が終わった後で訓練場でするのはどうでしょう?」

「いや、なんというかその・・・」

「何か予定でもおありですか?」

「いやそういうわけでは」

「では後ほど訓練場でお会いしましょう」

なんかいきなり歯切れが悪くなったがどうしたのだろうか

ただ怖気付いただけかな?





教室に入ると一斉に視線を浴びた

「おい、あれがそうじゃないのか?」

「多分そうだよ」

などとヒソヒソと声が聞こえてくる

そんな声を聞きながら自分の席に着いた

「あ!先ほどはありがとうございました」

声がする方を見てみると先ほど絡まれていた女生徒がいた

「ああ、同じクラスだったんだね」

声をかけてきたのは先ほど絡まれていた女生徒だった

彼女は茶髪で肩まで髪を伸ばしており童顔だが顔は整っていて身長は低いがそれとは逆に胸は大きく大人の女性というよりは少女という雰囲気を受ける美少女だ

こんなに可愛い子なら声をかけたくなる気持ちもわかる気がする

「さっきは私のせいで決闘なんてことになってしまってすみません

助けてもらった身分でいうのはどうかとは思うのですが大丈夫なんですか?」

どうやら心配してくれているらしい

「君のせいではないよ、それにあんなことが目の前で起きて見逃せるほど僕が大人じゃなかったというだけの話さ

君を助けたのはただの自己満足だから別に感謝はいらないよ」

貴族としてはここで恩義せがましいくらいがいいのだろうが本当にさっきのは自己満足だし彼女も事故に遭ったみたいなものだ恩を着せられたら貴族なので家が恩を返さないといけなくなり家族に迷惑がかかるだろうしそれは本意ではないだろう

「そう言われるのならお言葉に甘えさせていただきます

ですが個人としてはお礼を言わせてください」

「わかった、お礼はありがたく受け取るよそれと同級生なんだから敬語もいらないよ」

「そう?じゃあ敬語はやめるね

話は戻るけど決闘って本当に大丈夫なの?」

「ああ、それに関しては大丈夫だよ」

「そう?ちょっと心配だけど君がそう言うのなら信用するね、それと改めて自己紹介させてもらうね

私の名前はミラ・アグネシオよろしくね」

「もう知ってると思うけど一応名乗らせてもらうね、僕の名前はケアム・フリーエルこちらこそよろしく」

ミラ・アグネシオ、彼女はアグネシオ家の長女だ

アグネシオ家といえば毒を操る家系魔術を使うことで有名だ

毒自体も戦闘面で強力だがそれとは別に毒は薬にもなるためよく病気の治療の依頼がくるらしく、国内一の医者と称されている

その長女ともあればAクラス入りも納得である

「主席なんてすごいね!今年は王族の方もいらっしゃるし勇者が選ばれる年としても注目されてるからすごく名誉なことだよ!」

そう、これまで説明していなかったが魔王が近年復活するとされており魔王が復活した時それと同時に勇者が選ばれるのである

勇者は毎回10代半ばから後半の年代から選ばれており魔王の復活が近いとあって近年の学生の注目度は高いのだ

「そういえば僕はフリーエル家の人間なのに君は僕が主席であることに疑問を持たないの?」

「私結構君のこと信用してるからね、入試で不正したとは思わないよ」

信用って絡まれてるのを助けられたぐらいでしちゃうのはちょろすぎではなかろうか?

「今、ちょろいって思ったでしょ!」

やべ、なんでわかったんだ?

「ふふん、君を信用してるのは助けられたのもあるけど自分の人を見る目に自信があるからなんだよ!残念ながら好きになったわけじゃないからね!」

そんなことを揶揄いまじりに言われた

「そう、君みたいな可愛い人に好きになってもらってたなら嬉しかったけどそれは残念だね」

「ふふふ、残念だったね」

そんな冗談を言い合っていると眼鏡をした全体的に真面目そうな雰囲気を受ける20代前半ぐらいの女性が教室に入ってきて教壇に立った

「私はこのクラスの担任を任せられたセイラと申します

この中には貴族の方が大半ですけど学園内ではあくまで平等に扱います

この後は入学式がありますのでこれから速やかに移動してもらいますよ

あ、ケアム君だけは少し残ってください、その他の生徒は速やかに移動してください」

先生がそういうと皆速やかに移動を始めた

「ケアムくんじゃあ後でね!」

そういってミラも教室を出て行った

「それで、先生何の御用でしょう?」

「ええ、君は今年度の主席ですから生徒の代表としての挨拶をお願いしたいのと一つ言っておきたことがあったんです」

「言いたいこと?」

「フリーエル家の人だということと主席を取ったことも相まって苦労するでしょうけど何かあったら一人で悩まずになんでも相談してほしいの家のことが絡んでくると私にできることは限られてしまうだろうけどそれでも相談ぐらいには乗れますからね」

どうやら心配してくれてるらしい

「ははは、先生は優しいんですねわかりました何かあったら遠慮なく相談しますね」

「私は優しいのではなく担任として当たり前のことを言ってるだけですよ

それじゃあケアム君も早く移動してくださいね」

そう言って先生も教室を出て行った





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更新が遅れて申し訳ありません

一昨日に高校の卒業式がありそれからも友達と遊んでたら更新が遅くなってしまいました

高校に通っていたうちは早く大学生になって一人暮らしがしたいなと思っていましたがいざそれが近づいてくると高校の友達と会う機会がなくなったり親元を離れたりすることに寂しさを覚えますね

大学生活が始まりますが、ボケっとしていると時間はすぐに過ぎてしまうので受験が終わったと言うことで気を抜かずに頑張っていこうと思います






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魔王とか戦狂いの王様とかいるらしいけど好き勝手に生きよう! きなこだよ @kinakonomoyou

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