異世界に来てしまった

lsリゃi11e四pnンm5ークgwm4

始め

一部修正しました

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目を開けると、そこは見た事もない景色だった。 


見慣れた部屋の天井では無く、雲一つない青空。

身を起こし辺りを見渡す。

辺りは、見渡す限り全て平原で遠くに山が連なっている。


「何処だよここ・・・・・」


混乱が収まった後、記憶を遡ってみる。


「うん、やっぱり昨日、布団に飛び込んだ所までしか記憶がないや」


自身の身体を確認してみる。

寝巻きでも無く、普段着でも無く

見たことがない、なんかこう見窄らしい服だった。

夢を疑い頬をつねったがやっぱり痛い、全身の感覚がコレは現実だと訴えてくる。


何が起きたんだ


もしかして

「異世界転生という奴では?」


それならこの状況にも合点が行く。


マジかよ畜生

人生ガチャは日本に生まれた時点で大当たりなんだからそのままで良かったのに。

データ一部引き継ぎでリセット?

冗談じゃあない。


「まあ、それはそれとして切り替えていこう」


どうしようか、

とりあえず人がいる場所に行きたいけばなんとかなりそうだけども。


「近くに車輪の轍でも無い物か」


だが辺りを歩き回っても車輪の轍どころか人の痕跡すら見えない


「もしやこの世界って人が居ないとか?」


だってこんなに広い草原なんだから文明が発達して無いとおかしいじゃ無いか。


待て、そう考えるのは早計だ。


偶々人が住んでいないとかあるかもしれないじゃないか。

だが、そんな事お構いなしに嫌な妄想が膨らんで行く。


もしここら一帯にヒトが居なかったら?


もしこの世界にヒトが居なかったら?


もしこの世界がヒトの生きていける環境じゃなかったら?


もし・・・・・・


「落ち着け、そんな事を考えている暇は無い」


なんせこの身は服一枚、明日の朝日を拝めるかもわからない。

そんな状態で当てもなく平原を彷徨っているんだ。もしもの事なんて考えている暇は無い。


だが、どうにも落ち着かない


「瞑想でもしてみようか」


ついでに魔力らしき物が見つかれば万々歳。

むしろそっちが本命だ。魔力的な物が見つかれば何とかなるかもしれない。


1時間ほど瞑想したが、魔力らしき物は見つからなかった。思考は落ち着いたが、まあどちらかと言えば時間の無駄だろう。


「瞑想だけに迷走ってか?」


ハッハッハッハッハッハッハ


空々しい笑い声が誰も居ない平野に虚しく響いていく。


「はぁ」

「寂しいなあ」


辺りに人が居なくて、

明日を拝めるかもわからなくて、

そもそも人が居るのかもわからなくて


不安で身体が震えてくる

今にも泣きそうだ


「だから」


今は生き延びる事に集中しよう

生き延びる事に、熱中しよう

生き延びる事だけを、考えていよう

ーーーーーーそれしか考えたく無い


「考えるのは後でいい」


「後にしてとりあえず生き延びよう」


何の為に生きればいいかわからないけど

とりあえず生き延びよう。


「何処かに水があればいいんだけど」


そうして私は川を探して歩き始めた。




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