自分は女児の頃にスーパー戦隊女子をどう見ていたか~戦隊の思い出から男子プリキュアの行く末を予測する!?~

kayako

結局、可愛ければいい!!


 先日私は、このようなエッセイを書きました。


 新プリキュアに思う~男子というだけで何故「悲報」!?~

 https://kakuyomu.jp/works/16817330652874478057


 おかげさまでかなりの反響があり、感想欄にもさまざまなご意見をいただき、感謝です!

 今年どころかここ数年プリキュアは1秒たりとも見ていないというのに、ここまで語ってしまって良かったのかとも思いますがw

 そしてコメントの数々を読ませていただき、自分でもさらに考えてみました。


「自分が女児だった時にプリキュアがあったとしたら。

 そしてこういう男子プリキュアが出てきたとしたら、どう思っただろう?」


 と。


 ******


 ここからは完全に年齢バレ覚悟で書きますがw

 私が子供の頃は当然、プリキュアは影も形もありませんでした。

 セーラームーンが始まった頃が、まだ一応、多分、女児……と言えなくもないかもしれない?というトシだったかな?というレベル。

 つまり私が女児だった時代に、普通に女の子がメインで戦うアニメは殆どなかったと言っていい。

 かといって、少女漫画や魔法少女アニメにそこまで夢中にもなれなかった。リカちゃん人形は大好きだったのですが、何故か女の子向けのアニメや漫画には殆ど触れなかった覚えがあります。

 それじゃ一体何を見ていたかというと



 弟と一緒に特撮戦隊ものばっかり見ていました。

 そして女性戦士のおねーさんたちに夢中でした。



 その頃の自分を考えてみると、確かに小さな女の子って異性よりも、同性のカッコイイ&可愛い女性に惹かれがちなんだろうなと思います。

 男性戦士には目もくれず、ピンクカッコイイ!ばっかり言ってたような。

 男性戦士は全員顔が同じに思えたし、違うタイプがいても太っちょとか大食いとかカレーの人とか、そういう認識でしか覚えていなかったと思う。女子以外は「赤」「男」「男」「男」という認識w


 特に夢中だったのは、ダイナマンとかバイオマンの頃。

 それ以前から弟がしょっちゅう見ていたからというのもありましたが、ゴーグルファイブのピンクに友達が大ハマリしており、それもあって何となく戦隊ものにハマりだし。

 次の「科学戦隊ダイナマン」の時にはダイナピンク(立花レイ)に夢中に。

 バラをモチーフにした必殺技が単純にカッコよかったし、フェンシングが得意で他の男性戦士に比べても強さがそこまで変わらないっていうのも良かった。

 動物好きだけど何故か猫嫌いというところは今じゃ嫌われそうだけどもw



 当時は再放送もしょっちゅうやっていたので、それ以前の戦隊シリーズを見る機会も多かったです。

 その中でも特殊に思えたのが、女性戦士のいなかった「サンバルカン」。

 オペレーター役の嵐山美佐が戦士にならないかなと思ったのですが、途中「白バラ仮面」として登場するエピソードはあったものの、結局レギュラーの戦士にはなれずでした。

 その次のゴーグルファイブではすぐに女性戦士が戻っていたところを見ると、男性だけで構成された戦隊というのは当時でも批判が多かったのか。

 ゴレンジャーとかデンジマンとか色々見たけど、どれもピンクは可憐でカッコ良かった。



 こうしてすっかり戦隊ものに、ピンクにハマったダイナマンの翌年。

 次に放映された「超電子バイオマン」ですが――

 ここでスーパー戦隊ものに一つの変化が起きました。

 それは、女性戦士が二人になったこと!

 つまり、ピンクだけでなくイエローも女性になったのです。



 最初に雑誌か何かで見た時は、イエローもこれまで通り男性だろうとばかり思っていたので、女性だと知った時のショックは大きかった。

 しかも第1話から何故か、ピンクよりやたら目立っている……

 恐らく当時、二人に増えた女性戦士を大きくクローズアップしていこうという狙いがあった為か、最初からピンクファイブ(桂木ひかる)ではなくイエローフォー(小泉ミカ)の方がかなり目立って描写されていました。リーダーたるレッドより目立ってたんじゃないかアレ。


 そしてイエローがバイクも乗りこなす活発な女性カメラマンだったのに対し、ピンクはフルートが趣味のお嬢様という設定。

 当然戦闘でもイエローが目立ち、ピンクは弱い描写(ピンチを味方に助けられるとか)が多かったです。


 で、当時の自分がイエローとピンク、どちらを好きになったかというと――



 断然ピンクでした。

 だってピンクの方が可愛かったしー(直球)



 ……えー、個人の、しかも幼少時の感想なので気にしないでくださいm(__)m

 というか、イエローが毎回やたら目立つ割にピンクはあまり描写されず、不公平!理不尽!!と子供心に感じることがすごく多かった。おねーさんが二人に増えて嬉しいというより、ピンクが目立たなくなって悔しいという思いの方が遥かに大きかったです。

 自分が制作側の贔屓に敏感になってしまうのはこの時の経験からかも知れません。



 イエローとかカレー役じゃん! デブ役じゃん!

 なんでイエローが女なの!? しかも毎回目立ってんの!?

 それよりピンク出してよ! ひかる出してよ~!! ひかるの主役回全然回ってこないじゃん!!



 当時の自分の偽らざる心境が上記↑の通り。

 子供はポリコレとか男女平等とか露ほども考えていない。自分を思い出すとよく分かりますw

 ひたすら推しだけ見ていたいというのは当時から変わってないなぁ……



 しかしその後、「バイオマン」ではさらなる大事件が発生しました。

 それが何かというと



 第10話「さよならイエロー」にて――

 イエロー、突然の死亡退場。



 バイオマンといえば「さよならイエロー」とさえ言われるレベルの伝説回。

 実はリアルタイムで目撃しておりました。


 何故かイエローの変身前の姿が全く出てこず、既に変身した後の状態で戦闘が始まり。

 イエローだけ集中的に攻撃されて結果、死亡。しかも変身は解除されずそのまま埋葬されるという……

 トラウマというより、


「何でイエロー死ぬの? 正義の戦士でも死ぬことあるの? 

 というかピンク主役回まだやってないのに!!」


 という理不尽をものすごく感じたような。

 ずっと後で知ったところによると、役者さんが突然失踪されたことによる窮余の策だったようです。でもネットもなかった当時、子供にそんな裏事情が分かるはずもなく。


 しかも次に出てきた二代目イエローフォー(矢吹ジュン)もやっぱり、ピンクより目立っていた。アーチェリーが得意でやっぱりそれなりに強いという設定。

 その上初代イエローより容姿的にも好みじゃなかった。こればっかりは人によるとは思いますが、当時の自分にはピンクは勿論、初代イエローよりも可愛くないように見えた。


 それなのに、ゲストキャラの男にジュンが一方的に惚れられて、ひかるはその他の男どもと一緒くたにされ邪険に扱われるというエピソードまであって、ひかるの方が可愛いのに何でぇ?となった覚えもw

 いや、ご本人様ならびにファンの皆様大変申し訳ございません!! あくまで個人の、そして幼少時の感覚なのでどうかお許しください!!



 バイオマンはメインターゲットが男児でしたが、これがそれこそプリキュアとか、女児をメインターゲットにする作品となると結構重要な要素かも知れません。容姿が可愛いかどうかは。

 ショートカットでボーイッシュで活発なプリキュアよりも、髪が長くふわっとしたタイプのプリキュアの方が人気出やすいというイメージがありますし。



 ピンク主役回がやっと来たのは第14話。放送開始からなんと3か月以上!!

 しかもその後も、ピンクがメインになる回はイエローとセットで扱われることが多く、子供心に「イエロー邪魔だなぁ……」としょっちゅう思っていた気がします。

 ひかるの淑やかさとジュンの活発さを対比させて二人の長所を生かすという狙いがあったのだろう……と今なら思えますが。

 予告でイエロー回だと分かるとそれだけで「つまんない、来週はもう見ない!」となることもあった気が。いや幼少時の感想なのでどうか(ry



 ちなみに特殊能力についても、ピンクは冷遇されまくりで。


 レッド(超電子レーダー)⇒10キロ以内の物体の動きをキャッチ

 グリーン(超電子スコープ)⇒透視能力

 ブルー(超電子イヤー)⇒1キロ先の物音を聞き分ける

 イエロー(超電子ホログラフィ)⇒幻で敵を攪乱

 ときて、


 ピンク(超電子ビームライト)⇒暗闇を照らす


 ……懐中電灯で代用可能じゃね?と子供ながらに思ってしまったけど、意地でも口には出さなかった。特に最強大好きな弟の前ではw

 きっと凄い浄化作用かなんかがあるに違いない!と、自分で自分を納得させてた。



 これを踏まえて考えると。

 今度の男子プリキュアが史上初だからといってやたら制作側がプッシュしすぎると、大きなお友達は勿論、メインターゲット層の女児からも毛嫌いされる可能性がある。その点は作り手の方々には十分注意していただきたいところです。

 前作のデパプリに、プリキュア以上に前面に出て目立っていた、いわゆるオネェキャラがいたと聞いたんだけど若干心配なところ。

 実際に見たわけじゃないから何とも言えませんが、そういうキャラクターが誰にでもウケると思ったら大間違いだぁ!!!



 あぁ、えーと、すみません。制作側の贔屓キャラの話となるとどうも悪い意味で熱くなってしまいまして(;´Д`)

 戦隊シリーズに話を戻すと。

 バイオマンの次のシリーズは「電撃戦隊チェンジマン」。

 やはりバイオマンと同じく、女性戦士二人が登場。

 しかしイエローとピンクではなく、ホワイト(チェンジマーメイド)とピンク(チェンジフェニックス)という構成でした。

 最初に出たマーメイドの姿を見て、「これは今までのピンクがホワイトになった奴だ!」と直感した覚えがあります。マーメイドのスーツがホワイト基調であってもピンクを結構使っていたからというのもありますが、フェニックスが従来のピンクというよりレッドっぽかったというのも大きかったかも。


 実際その通りで、マーメイドは頭脳戦タイプ、フェニックスは肉弾戦というイメージが強かったです。

 私が好きになったのもピンクのフェニックス(翼麻衣)ではなくホワイトのマーメイド(渚さやか)でした。

 理由はやっぱり、さやかの方が可愛かったから……

 というか、麻衣がピンクの割に見た目も行動も男らしすぎたというか。彼女にも七変化とか女性らしさを感じるエピソードがあった気もしますが、やっぱり女児にはあまりにボーイッシュな女子は(ry


 前作のバイオマンのように、どちらかに出番が偏るということはそこまでなかったように思いますが、後半になると別のヒロインがメインで描写されるようになり、マーメイドもフェニックスも目立たなくなってしまった覚えがあります。

 そして当時家庭でも色々ごたごたがあり、結局最後まで通しては見られなかった。それをきっかけに戦隊シリーズ自体から離れてしまったなぁ……




 戦隊もの以外だと、当時はファーストガンダムの再放送もしょっちゅうやってた記憶があります。

 女子キャラではセイラさん一択だったなぁ……やはり一番美人だったからというのもあるし、後半になると他の男性キャラと一緒に戦闘に出ていたからというのも大きい。

 友達が彼女に夢中だったというのもあって、つられて見てたら自分も夢中になった。話の大半がわけ分からないまま見てましたがw

 ちなみに戦隊ものに引きずり込まれたきっかけもその友達です。小さい頃の友人関係って後々大きく影響及ぼすものですね。


 続編のZも時々見ていたけど、セイラさんどこ? セイラさん的キャラっていないの? ファがフラウボゥならあのエマさんって人がそれっぽい役割なの? というか話が全然分かんないよ?!……となってた気が。


 ロボットアニメも当時は結構あったけど、自分が好きになったのは大抵


 ・自分と同じ女子パイロット

 ・自分に一番年齢の近い子供パイロット


 の二択でした。女子がいるなら女子を、女子がいてもそれより低年齢の子供がいればその子を好きになってた。

 コンバトラーVも確か再放送で見たけど、ちずるより小介が好きだったなぁ。

 ガンダムも、セイラさんの次に好きだったのがハヤトだったし(子供の目には結構年の近い子供に見えた。ただ、カツレツキッカについては眼中になかったな……パイロットじゃないし戦っているように思えないからというのが多分理由かなとw)


 メイン張ってる熱血男子or美形男子には目もくれなかったのだけど、それだけ「性別や年齢などが自分に近いけど、メインキャラたちと肩を並べて戦っている」キャラクターを好きになる傾向があったんだと思う。

 他の女児が全員そうだとは言わないし、勿論イケメン男子に惚れこむ女児もいただろうとは思うけど、少なくとも自分はそうだった。

 当然、年齢を重ねるにつれてこの傾向も変わっていったわけですが。



 ******


 非常に長くなりましたが。

 以上を踏まえ、最初の疑問に戻ります。



「自分が女児だった時にこういう男子プリキュアが出てきたとしたら、どう思っただろう?」



 結論から言うと……

 ぶっちゃけ、分かりません!!!



 自分が子供の頃はプリキュアもセーラームーンもなかった。

 戦う女子といったら特撮戦隊もののピンクたちだった。

 プリキュアに男子が出るというのは、そのピンクが男子になるレベルの大事件だとは思いますが、今の戦隊ならともかく自分の見てきた戦隊ではそんな事件はなかったので何とも言えない!というのが正直なところ。男性戦士だと思っていたのが女性だったというケースはあっても逆はないからなぁ……



 いや、ある程度の予測ならできます。

 イエローフォーが女性だと分かった時ぐらいのショックが多分起こる。あの時は

「男だと思っていたのがいきなり女になって、大好きなピンクと同じような顔してやってきた」感が凄かった。それを考えると、

「女の子だと思っていたのが実は男で、大好きだったプリキュアの仲間ヅラしてる!!」

 と思ってしまうかも知れない。というかそう感じる女児は多分いる!

 だから最初は勿論拒絶もあるだろう。

 そして、必要以上の贔屓があったとすれば当然その不満は爆発するだろう。

「オレンジばっかり贔屓されてピンクが全然出てこない!」は女児のNG案件です。オレンジが男か女か関係なく。


 しかしバイオマンの後も女性戦士二人体制が続いたということは、やはり当時の(女児を含む)子供たちにはイエローフォーは受け入れられたのでしょう。私のように感じていた子供はむしろ少数派かも知れない。


 だから恐らく今回も、拒絶するファンもいれば同時に受け入れるファンもいる……と思う。

 特にトラブルなく順調に話が続けば、恐らく「そーいうもの」として心の中では処理するような気もします。

 ただ、今までのプリキュアたちとは無意識に別枠で考えるようになる……気がする。プリキュアではあるけれど、ちょっと別のプリキュア。

 勿論、今の子供たちがこう考えるだろうというわけではありませんが、幼い頃の自分だったらそうするような気がします。



 それが売り上げにどれほど影響するかと考えると、それこそ自分には全く分かりませんと答えるしかないw

 やはりこれは、実際の描かれ方がどうなるかにかかっているかと思います。



 あと、これも結構重要な要素かも知れませんが。

 仮に件の男子プリキュアが他のプリキュアたちより年齢が下だとすれば、むしろ女児人気が高まりそうな気がしないでもないです。自分がちずるより小介が好きだったのと同じ道理で。

 子供からすれば中学生でも十分大人なので、今までのプリキュアを「手が届きそうで届かない大人のおねーさんたち」というイメージで見ていた子どもにとっては、年齢が低めの小さな男子がプリキュアになり、大人のおねーさんたちの中で頑張って戦うのは逆に親近感を覚える……かも、知れない?


 自分が女児だった頃と今の女児を同じにするなという意見もあると思いますが、どれほど時代が変わっても、こういう子供の感覚ってそう簡単には変わらないし変えられないと思う。子供であればあるほど。



 ちなみに私が一番好きなプリキュアはキュアサンシャインです。カラーがイエローで変身前が男装女子という、多分自分が女児だった頃なら「えぇ……?(;´Д`)」となったタイプ。

 というかハトプリ以外のプリキュアをろくに見てないからというのもありますがw

 人気? 知らんわ! 変身シーンが最高なんだからいいだろ!!


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