第5話 バットエンド

 そして、お昼休み。また、中庭のベンチに座り込む。


「このお話は終わるのかな?」


 香蓮が禁断の質問をしてくる。ここで話す会話は最終回トークである。


 無実の罪で先生をハメようとしたのだ。それなりの代償はある。それが青い空の空間に閉じ込められることである。


「知っている?青葉先生に彼女ができたらしいよ」

「うん、知っている、このまま死にたいね」


 私は叶うはずのない恋は終わらせることを誓う。最近は卒業後ですら結婚できないのである。


 うん?


 誰かがこの青い空の空間に近づいてくる。青葉先生だ。


「ゴメン、私、青葉先生の居ない空間で死を待つわ」


 私の謝意いは届かなかった。そう、空間がもう離れてしまったのだ。青葉先生は私に気づかないまま立ち去る。


 これで、この物語は終わりである。ある人はバットエンドと言うだろうが。禁断の恋の終わり方はこれしかないのである。


「香蓮ちゃん、昼休み終わるね」

「はいはい、現実に戻るわね」


 青い空の空間が崩れて昼休みが終わる。

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女子校でダサい担任をハメようとしたら本気の恋に落ちた。 霜花 桔梗 @myosotis2

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