第37話 かんざしみたいな花 アセビ

 アセビの花が咲いた。花をみると、舞妓さんのかんざしみたいにフリフリ動いていてかわいい。

 よく見てみると、釣り鐘状の小さな花がつながっている。それが折り鶴みたいに房になっている。見た目は、本当にかわいい。


 アセビはアシビともいう。万葉集にも歌われているほど、古くから大事にされている花木だろう。「あしびなす」の枕詞は「栄ゆ」にかかって、あしびの花のように栄えているといういい意味で使われている。と、強調しておきたい。


【近況ノートへリンク】↓ アセビの花

https://kakuyomu.jp/users/suzukaze3/news/16817330654254024516


 だけど、残念なのは、アセビは、馬酔木と書く。馬が食べるとよっぱらうという意味で、毒があるのだそうだ。奈良公園の鹿も、アセビは食べないそうだから、奈良公園にはアセビが多いのかな。

 それでも、庭木としては、一般的な花木なので、日本中にあるのだけれど。


 我が家のアセビの木は以前は大きかったが、今は、小さくてあまり目立たない所に咲いている。父が、危険だと切ってしまったのだろうか。

 

 自分も、子どもの頃に、アセビに毒があることを教えてもらった。 

 子どもだと、ふと、口に含むこともあるから教えてくれたのかもしれない。

 妻にもアセビの事を話して、一緒に見に行った。共通理解が必要だからね。


 アセビが可哀そうだから書いておこうかな。有毒な植物は、身の回りにたくさんあるのだ。


 仏壇に飾る香花の「しきみ」にも毒がある。それからシキミの実とハッカクの実は間違われるそうだ。事故もあるらしい。

 夏に咲くキョウチクトウは、高速道路にも植えられているくらい一般的だけれど、毒性が強いので注意が必要だ。以前ニュースで、伐採したキョウチクトウをバーベキューで燃やしていて、煙から出るガスにやられたという話を聞いたことがある。


 毒の成分を持っていても花木として使われるのは、防虫効果などの、効果があるからだと思う。要は、人間の問題だ。


 そういえば、テレビの推理番組でも有名なトリカブトも、登山をしていたら、そこかしこに生えていたので驚いた。トリカブトには触らない方が良い。というか、そもそも、山野草は保護しよう。取るのも触るのもやめよう。


 毒を持つ植物は、知識として知っていた方が良いとは思う。特に、トリカブトを見分けられるのは大事だと思う。危険だからだ。若い芽は、よくヨモギと間違われるようだ。ヨモギは草餅の独特の香りがする。トリカブトは無臭だから、すぐわかるようだ。気を付けよう。


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