第304話 視聴会は中央噴水広場で

「………………………釣りって、獲物がかかるとこんなに楽しいんだな!」


 え〜〜〜現在、ランティエンス中央噴水広場にて視聴会を開いている士郎です。

 たくさんの視聴者さんにご覧頂て感謝感激!


 しかも釣りも絶好調で、掛った側から足元を凍らせ、順番に参加者全員プレゼントのプレートを進呈している。


 その間、悟郎さんとチビは暇だと言って、2人で屋根の上を追いかけっこ中だ。


「あ……また3人ヒット!」


 カーク隊長に良い場所を教えて貰ったな〜絶対にここは穴場スポットだぞ!

 そう言えば、クソジジイジケイナの宿屋からも、この道は必ず通って他に行く事になるもんな〜。


「いらっしゃいませ!ご注文はお決まりですか?」

「う……クソッ!!足が離れねぇ!!」

「和風ハンバーグですね?ハイ、どうぞ〜!」


「いきなり何なんだよこれ!!お前も、意味分かんねぇ!」

「こちらは、ネギラーメンでございまーす!」


「ふざけんな!ぶっ殺すぞクソガキめ!!」

「注文の仕方がなってないお客様には、プレート熱々の石焼きビビンバをご提供でーす!」


 ダレ防止で、ファミレス風にアテンドし、各自にプレートを掛けて行く。てめえ等は、捕まった後に臭い飯でも喰らいやがれ!


 クソジジイジケイナ絡みの奴らもピンからキリまで色々で、買収されているヤツはたかが知れてるが、私兵は流石に足を軽く固定したくらいでは長く足止め出来ず、氷雪の氷を自ら砕きスマホを壊そうとした。


 スマホを破壊をしようとした私兵には『ジケイナ私兵 他者のダンジョン品の破壊活動をする』の特製プレートに変えておいてやった。


 さて……休憩を挟んで只今3時。そろそろ撤退の用意をして、悟郎さん達とハウスでおやつにを食べたらギルドに行こうかな。


 ロレンドさんとトラキオさんは、ギルド長に頼み事をされて別で働いてるし……。


 『跳躍』で飛び越えて外門を通らずに出れば、とってもスムーズにハウスで寛げる。今後もこれは採用して行きたい………不法侵入出だけど。


「お集まりの皆様!のご視聴はここまでにさせて頂きます。またどこかでお見掛けの際は、お立ち寄りお待ちしております!」


 視聴会終了のお知らせを告げると、そこに集まっていた人達から、何でか拍手を貰い、ついでに『さっき見せていたのは本当なのか?』と、商人の人に聞かれたんで、質問者本人をその場で撮影して確認して貰った。


 商人さんのネットワークは侮れないからな。小声で『ジケイナと取引があるならご注意を。』と、念を押しておいた。


 その質問をして来た商人は、しっかりと頷きつつ『ありがとう。これなら、最小限の損切りで済む様に今から動けるよ。』と、そう言って足早に去って行った。


「……どうやら、良い人に見て貰ったみたいだな。クソジジイジケイナ相手に損切り出来る商人さんだったか……誰か知らねぇけどラッキー!!」


 悟郎さんとチビを呼び戻し、その場を離れようとすれば、必死になって追って来るクソジジイジケイナの私兵ども。


 俺達は、これから三時のおやつを頂くんだから、お前らには構ってらんねぇよ〜〜!!


 しかも、街中だと言うのに弓を引いて来たアホ。そいつには、先に攻撃させて、飛んで来た弓矢を落とし、投擲で武器を壊した上で、利き腕にも一石投じておいた。


 スマホにも記録してるが、今回はギャラリーがたくさんいるから、ふざけた言い掛かりは付けられないだろう。


 寧ろ、さっきの動画の信憑性を高めてくれて、ありがとう!君達の働きには、必ず報いを与えられる様に俺も頑張るぞ!





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






途中、士郎の急な注文のメニューは、SEX MACHINE GUNSの『ファミレス・ボンバー』の歌詞抜粋ネタでした。











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