第21話 ご褒美タイム!
ドロップ品を回収し、辺りを探るも新たな敵はいない。だが俺は知ってる!異世界にはリポップと言う恐ろしい現象があるってな!せっかく倒したのに巫山戯んな!
この空間には入口以外の横穴が無いので、先へ進む方法を絶賛探索中だ。
「ボスを倒すと出て来る、外へ行ける転移魔法陣とか無いんかね〜?まだまだ次が有るよ?なんて展開は望んでないからなー。いい加減、休憩させろー。」
ボス付近から探し回り、徐々に入口へ向かっている。中央辺りで、再度グルッと全体を見回す。
「……ん?」
入口から直ぐ右手にある床面が薄っすら光ってる。畳1枚程の長方形を型どる様に、ぼんやりとした弱い光。何であろうと、確かめない訳にはいかないな。
「ん〜?下から光か…?」
近くで見ると、明らかに床から光が漏れている。下層が明るい?でもどうすれば開くんだ?その長方形の短辺には丸い凹みがあり、何かをはめ込む事が出来そう。
「何を嵌めれば…………魔石か?女王様の?」
サイズ的に合致しそうなのが、女王蟻の魔石だったので、その凹みに嵌め込んでみる。すると魔石が輝き、弱かった長方形の光源をなぞる様に回りを巡って一周した。
回り切ると発光が収まり、床がスライドして階下へ続く階段がそこに現れた。
「道は出来たけど、下層への道とはこれ如何に…。」
疑問は残るが、とりあえず行こう。階段を降り切った所には、先程使った女王蟻の魔石が転がっていた。
もう、必要な役目は果たしたんだろう。魔石を拾い、進んで行く。
5mほど行くと、また広い空間に出て来た。中央には四角い箱が1つ。その他には何もない。
これ見よがしの宝箱で、罠の匂いがプンプンしますな〜。
「
【ダンジョンの宝箱(毒矢):開けると毒矢が放たれる宝箱。】
やっぱり罠付きか…。矢なら開口部と反対側から開けりゃ良いな!宝箱の背面に回り、蓋を開けると勢いよく毒矢が放たれた。
「ホント、どう言う仕組みか知らんけど、殺意高い発射速度だな〜。」
毒矢の威力に驚きつつも、正面に戻って中を確認する。何個か入っていたので順番に…。
見た目はミニチュアハウス(手のひらサイズ)。おもちゃか?俺はシルバニアなファミリーには興味ないぞ?!
【マジックハウス(所有者限定):転生者専用マジックハウス。3SLDK 100㎡ ユニットバス(バス乾燥付き)・システムキッチン(オーブンレンジ付き、3口コンロ)・洗髪洗面化粧台・トイレ(温水洗浄便座付き)・各室ウォークインクローゼット(システ厶収納付き)・各種家具、家電・モニター付きインターホン・オートロック・ペット可・認識阻害・不壊・防汚。所有者の許可無く一切他者の入室不可。設置可能なスペースで所有者の魔力を注ぐと本来のサイズになる。】
「一発目からブッ飛んでんな!どこの不動産物件だよ!しかもメッチャ設備充実!家賃高そう!!更にペット可って?!!異世界のペットってなんだよ!!それに俺一人なのに3SLDKって広すぎだろ!」
続いて、瓶ケース(20本入り)。酒屋みてーなケースだなコレ。
【ポーションセット:体力回復、魔力回復、万能薬、強壮薬✕各5本】
「これは助かる!いざと云う時に回復出来ないと辛いしな…。あ〜…所で、俺の
更に怪しげな長剣。そもそも俺は剣を使えんが?
【殲滅剣(所有者限定):汎ゆる物を滅する剣。威力は所有者のレベルに依存する。】
「いや、物騒過ぎるぞ!剣を使った事がないヤツは持っちゃ駄目だろコレ?!俺の手とか足がオラサバする悲しい事故が起こりそうだよ!」
最後に巾着袋。買い物とかにも使えそう?
【金貨袋(所有者限定):無限収納付き金貨袋。現収納数100000枚。】
「…………あー、物価も貨幣価値もまだしっかり分かんねーけど、これ俺が所持してて不自然な額じゃね?多過ぎるだろ?」
宝箱から出て来た物は、俺が倒した敵の対価としては、不相応な品物ばかりじゃね……?
これマジ大丈夫か、メッチャ不安なんだけど!裏が有りそうで素直に喜べないんだけど?!
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