最終話 アイサツ/ふたり一緒に待ち合わせのお店へ

○街中・繁華街・昼


薫M

「そして、しばらくしてから、あたし達は休みの日にデートへと繰り出した。」

「それにしても、あたしの場合はまぁ仕方ないけど、あんたは完全にとばっちりよねー。」

「……え? 《他人事みたいに言うな》?」


「ごめんごめん! その代わり、今日はあたしがお昼おごるから!」


   #おごるって言ったって……と主人公。


「そういうことじゃないってなにが不満なのよ。」

「ちょっとお母さんに呼び出されて一緒にご飯食べるだけじゃない。」

「《それが一番困る》?」


「そっかー、彼女のお母さんに会うのって結構プレッシャーだもんね。ファイト。」

「……あははっ! もう、そんな顔しないで。」

「大丈夫よ、お母さん優しいし。」


「それに今日のあんたの格好見たら、ちゃんとした人だって勘違い……じゃなくて感動してくれるわよ。」

「それにしても、カチッとした格好も、うん、なかなか。」


「こういうのなんていうんだって? 孫に晴れ着?」


   #ぼやく主人公。


「ぼやかないぼやかない。」

「(茶化すように)それにぃ~、進路の相談、乗ってくれるんでしょ?」

「はーい、わかったら諦めてお店に入る! ほら行きましょ。」


「……手、握って。」

「……うん、あたしも結構ドキドキしてる。あはは……」

「それじゃ、いざ参る!」


   #ピロピロピロ、と自動ドアが開いてチャイムの音がする。


薫M

「最初は悪友で、いろいろあって付き合って、でも恋人っぽくなくて。」

「それでもやっぱりあたしは……この人が好き」



《おしまい》


★mimicle(ミミクル)にて配信中★

『ASMRボイスドラマ アマガミ Vol.5 棚町薫編』(CV・佐藤利奈、CV・門脇舞以、CV・今野宏美、CV・阿澄佳奈)

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【台本】ASMRボイスドラマ アマガミ Vol.5 棚町薫編 監修・高山箕犀、田沢大典(シナリオ工房・月光)/ミミクル @mimicle_official

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