第14話 アサヤケ/ほっとしたらお腹が空いてきた

○海・海岸・明け方

   #遠くから聞こえる、散歩する犬(リードを外されて全力疾走後、振り返って飼い主に向かって吠えている)


「見てあの犬、金色に輝いてる!」

「久々の日の出も悪く無いわね……なんか眠気飛んできたかも!」

「ね、朝ご飯食べてかない?」


「せっかくなんだし、もうちょっと一緒にいたい。」


   #自転車を起こす。ガシャン、と自転車が鳴る音。

   #空いてるお店あるの? という主人公。


「……確かに、空いてるお店がないか。」

「この時間でやってるところ……」

「あたしのバイト先なら確実にやってるけど。」


「いやいや、さすがにそれはダメでしょ!」


   #なんで? と主人公。


「なんでって……だってその、誤解とか……」

「朝帰りなわけだし……」

「あぁでも、なんかすっごいお腹空いてきたかも……」


「もういいや! やっぱり行く!」

「というわけであたしのバイト先まで飛ばして、運転手さん!」


   #チリンチリン、とベルを鳴らして自転車が走り出す音。


薫M

「結局その後朝ご飯を食べてから帰った。」

「もちろん、お互いの親にめちゃくちゃ怒られた。怖かった……」



《最終話へ続く》


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