第4話 「ドラグスレイヴ!」俺、新卒男子は、小学生の女の子によって、黒焦げになる。会社の人に、助けは呼べません。友達じゃあ、ないんで。

 「ずごべしゃあ!」

 女の子が、素手で反撃してきたぞ!

 …なんだと?

 新卒の男子じゃあ、小学生の女の子に負ける!?

 「しかし、俺(ザエボス)は、負けたくない!」

 だから、逃げます。

 その子から、命からがら逃げた。

 なのに、…なぜ?

 「はろー!」

 「ぎゃあ!」

 その子に、追いつかれてしまった。

 「私ね?お兄さんの身体を、あたたかくしてあげたいの!」

 「そ、それは、どうも」

 「お父さんに、身体をあたたかくするコツを、教えてもらったんだ!」

 「へ?」

 「わたしのお父さんって、すごいんだよ?シューショクヒョーガキっていうじだいを、なかされちゃっても生きぬいた、ほんもののヒーローなんだよ!」

 「本物の、ヒーロー?」

 「リアムからあなたに、あげる♥」

 「…何だと?」

 「ドラグスレイヴ!」

 ま、魔法なのか?…って思うひまもなく、町は、黒こげです。

 何もかもが、灰になったよ。

 今の日本、ダメじゃん。

 強い子を育てすぎたら、過保護に生きてきた俺らの世代の立場が、ないじゃないか。

 「仕方が、ない。また…、泣くか?国に、助けを求めるしかないのか?」

 俺らとか高齢者、国がグルになって、シューショクヒョーガキ世代をつぶして、良かったのか?

 今の俺には、あの、おっかないグアチャロ課長を呼ぶひまなんて、なかった。

 「運命の輪」も、使えなかった。

 …だって、友達じゃないから。



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ファンタジーな会社で、異世界バトル!新入社員ザエボスVS女の子(ドラグスレイヴを使われて、灰にされた)編 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935

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