人造戦線(裏)
数年前。我が国と、隣国の頭のおかしい科学者と金持ちは新たな商材としてクローンを用いることに決めた。あらゆる場面で使えて、処理も簡単な新たな労働力。その研究開発、宣伝として、サバイバルゲームの要領で、戦争ゲームを始めた。
記憶処理を施したクローンに様々な設定を与えて人間らしい生活をさせて、頃合いを見て徴兵して戦争をさせる。その様子を諸外国に見せて売り込み、国内ではギャンブルとして公営事業とすることで管理、財源としての立場も獲得した。
その結果、愛玩用 戦争用 家族が欲しいとだだを捏ねる子供用にとクローンは大ヒット。おまけにクローンに施した記憶処理の技術も受けに受けて、今や両国の産業の第1線に立っている。
ちなみに、特に人気があるのは無事生き残って帰ってきたクローンの処分。基本的な寿命も長く、頑丈なクローンだが、戦争によって死を身近に感じてしまうと処理が甘くなってしまうことがわかり、以来使い終わったクローンはその場で処分することになった。そこで、親との感動の再会であったり、真実を告げることで絶望させてからであったりと、ドキュメンタリー性もつけることで、よりこの産業は人気になった。
この戦争ゲームは人造戦線と、クローンたちはテレスと呼ばれ、長く長く愛されることとなった。
人造戦線 鈴音 @mesolem
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