第2話詩
また会ったな諸君。元気か。さっき、おれが投稿したエッセイは読んでくれたか?えっ、まだ?そいつは、いけねぇ。人生の損失だ。素晴らしいエッセイだ。読んでくれたまえ。おれは普段、嘘しか言わないが、これは本当の話だ。で、今回は「詩」の話だ。日本人は、詩を読まない。ちょっと大きな本屋に行くとだね、誰も見向きもしない詩のコーナーがある。寄り付くやつ、誰もいやしねぇ。まるでモテないおとこたちのようだ。いや、君たちの事を言ってる訳じゃないぜ。詩は、君たちのこころを優しく、強くするのだ。自己啓発本とか、読むのはやめちまえ。アタマも、目も、こころも腐るぞ。なぜ、こんなことを言うか、わかるか。おれは詩を書いているからだ。えっ?暗そうだって?確かに、くらい。ひとりで詩を書いているすがた、たぶん死人みたいにみえるかもしれん。でも、多少の苦労はあるが、詩を書くのは、やりがいがあるのだ。詩を書いてもモテないし、儲からないが、ストレス解消にはなるぞ、諸君。ストレス、というのは、つまり人間関係のことだ。嫌な人間が、ストレスを撒き散らすのだ。君たちにもいるだろ、いやなやつ。いじめてくるやつ、嫌いな上司、ゴキブリみたいな教師、バカな親、アホな大人、などなど。世界はいやなやつで満ち溢れている。そいつらのことを思い浮かべながら、書くのだ。詩を。
ちくしょう!と思いながら、書くのだ。こころを叫ばせながら書く。すると、よい詩ができあがるのだ。偉そうなこと、言っちまった。おれは、アマチュアの詩人だが、断言できる。悲しみを持ってるやつこそ、詩を書くといい。つまり、君のことだ。わかるぞ。詩は悲しみの表現である。
それでは、さよなら。また、会おう。
絶望するな。
煙 @that-52912
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。煙の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
近況ノート
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます