第7話 少女との戯れ

 部屋に戻ったとき、私は若い女性社員の身体を何気なく覗いた。

 彼女は可愛い女性であり、いつも甲斐甲斐しく動いている。


 その彼女のヌードを連想し、プリプリした身体にトモミを重ねると、再び抑えていた欲情が起き、暫く私は仕事が手に付かない。最近、大胆になってきたトモミの白い裸を思い出していた。


 週末になり、私はその場所に行ってトモミは待っていた。


「ごめん、待ったかな?」

「ううん、大丈夫よ、無理言ってごめんね」

「いいさ、私も逢いたかったから」

「嬉しい……」


 いつものラブホテルの部屋にはいると、トモミは袋から出し、手に持っていた綺麗な箱を私に差し出した。

「パパに、これを一緒に食べて欲しいの」

「おや、これは何かな」


「開けてみて、トモミが始めて作ったお菓子なの、美味しいかどうか分からないけれど」


「へえ、トモミちゃんが作ったんだ、どれ見て良い?」


 私は時々、トモミに「ちゃん」付けで言うことがある、それはトモミが本当に少女の顔になり、それに相応しいと私が感じ、無意識にでる言葉だ。

 多分、セックスではその言葉は出ないだろう。


「うん、見てパパ、パパの為に作ったのよ」

「そうか、ありがとう」


 トモミは、本当の17歳の愛くるしい少女だった。

 その時のトモミは、大好きな人にあげる嬉しそうな少女の顔だった。

 私はこの顔が好きだ、眼がキラキラして輝いている。


 そのトモミを、私は彼女を愛欲とセックスの虜としている。

 このギャップが、私には溜まらない快感を感じるのだ。


 しかし、本当ならトモミは私などではなく、彼女に相応しい年相応の友達等とはしゃぎ、遊び青春を謳歌すべきなのだろう。

 だが、始めに私の胸に飛び込んできたのはトモミだった。

 だから、それが私は嬉しいのだ。


 私はテーブルの上にある箱の蓋を開けた。

 そこには色とりどりに綺麗に飾ったお菓子が並んでいた。

 私は嬉しかった。

 トモミの手作りを食べるのは初めてだった。

 私は一つ手に取りそれを口にした、確かに美味しい。


「うん、これは美味いね、綺麗だし」

「そう? 良かった、トモミ嬉しいな」

「ね、ところでトモミ、どうやって作ったの? 始めて?」

「うん、お母さんに少し教わりながらね」

「お母さん?……大丈夫?……私とのこと、怪しまれないよね」

「勿論、大丈夫よ、お友達の誕生会のプレゼントって言ってるし、それにね私達の親子は仲が良いの」

「そうなんだ」


 私は早くトモミを抱きたかったが、少し我慢した。

 これから抱こうとする少女の、優しい気持ちを大切にしなければいけない。

 そう思った。時間は充分にある。


 部屋に備え付けのポットでお湯を沸かし、お菓子を食べ紅茶を飲む。

 これから始まる一戦にそなえ、それは寛ぎのひとときだった。


 女の子はこういう時間を大切にする、好きな人には甘えたいのだ。

 好きな人に最高のプレゼントをする。

 それは自分で作った物や、買った物などその時による。

 最高のプレゼントとは、私にとってはトモミ自身なのかもしれない。


 それから私はおもむろにズボンのポケットから小箱を出した。

「実はね、私もトモミの為に用意しているんだよ」

 そう言って、その小箱をトモミの前に差し出した。

「わっ……嬉しい、なんだろう?」

「開けてごらん」

「うん、見るね」


 トモミは子供のように喜んで表装紙を取り、蓋を開けた。

「わー、可愛い、これイヤリングね」

「そうだよ、気に入ってくれたかな」

「うん、ありがとう、パパ……トモミ嬉しい」

「そうか、じゃあ良かったね」

「嬉しいわ、トモミ……やっぱり二人気が合うよね」

「そうだね、トモミが喜んでくれて良かった」

「パパありがとう」


 トモミは私に飛びつき、抱きついた。

 彼女は香水などは付けていないが、若く甘い少女の匂いがする。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

中年男性と少女との禁じられた恋、それは許されるのだろうか? ミツル オガワ @ogamitsuM

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ