第6話 若い娘との逢瀬

 トモミと初めての契りから、10数回目の逢瀬になるだろうか。

 その日は何故かトモミから是非逢いたい、という連絡が入った。


 週末の午後に、仕事中にトモミからの携帯電話が鳴った。

 慎重な私は携帯には、トモミとは別の登録名にしてある。

 その日は、何故か珍しくトモミから直接に電話を掛けてきたのだ。

 大体、私達は普通はメールでのやり取りにしている。


 私は携帯電話を持ち、仕事の振りをして部屋を出た。

 周りに誰も居ないのを確認してトモミと会話する。


「お待たせ、トモミどうした? こんな時間に珍しいね」

「うん、ごめんね……お仕事中なのに、逢いたいの、週末、だめ?」


 私達はその週末は、特に逢うという約束はしていなかったからだ。

 若い娘と毎週末に逢うわけにはいかないので、正直、私には嬉しい誘いだった。


「いいよ、私も逢いたかったし、ところで今は何処?」

「学校が終わって、今歩きながら家に帰るところなの」

「家は良いの?」

「大丈夫よ、お母さんには、お友達の所へお泊まりって昨日言ってあるし」

「あは、そうなんだ……気が早いな」


「だってパパと逢いたいんだもん、トモミ」

「わかった、ではいつもの場所で、会社が終わったらそこへいくから」

「ありがとう、パパ……嬉しい」

「ところで、トモミ、何かあったの?」

「うーん、どうかな」


 電話の中でトモミが笑っていた。

「あのさ、トモミはパパに甘えたいのじゃないかな、違う?」

 私は笑って言った。


「あん、そうなのトモミね、身体の気持ちよさが分かってきたの、パパと……」

「そうか……うん」

「うふふ、うん、そうなの、恥ずかしい……」

「では、その日に新しい技を教えて上げようかな」

「あん、嬉しいっ……パパ大好きよ、ありがとう」



 丁度その時に、近くを誰かが来る気配を感じた。

「うん、じゃあ、忙しいから電話を切るよ、またね」

「はーい」


 その人の後ろ姿を何気なく見ながら、私はトモミとの電話を切った。

 久し振りに私は嬉しかった、トモミに週末に逢える。

 トモミを抱ける。

 そう思うとズボンの中でペニスが活動し始め、私はまだ仕事中なので、それを抑えるのに一苦労した。


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