第2話 友達『 ぽんちゃん』


ぽんちゃんは、すごく髪の長い女の子だった。


だったらなんなのかという話だか、その長い髪があったからこそ、ぽんちゃんは毎日違う髪型で幼稚園に来ていた。


その髪型は、三つ編みやお団子、ふたつに縛ったり高い位置でまとめたり、色々だった。お母さんにやってもらっていたんだと思う。でも、幼稚園で1日過ごす中でも髪型は変わっていた。


先生がやってくれていたのだ。その先生は、可愛くて、優しくて、みんな大好きだった。ただ、なぜか名前が思い出せない。確かあだ名があったはずなのに。ここでは、あかりんとしておこう。雰囲気こんな感じだったから。


私も、あかりんに髪型を結んでもらっていた。いつも決まって編み込みを。私の髪は、ぽんちゃんほど長くはなかったし、髪が少なかったから、年少までは肩までなかった。でも、そこから伸ばして、相変らず髪は少ないけど、先生に結んでもらえるまで伸ばした。



いつの間にか、話がそれてしまった。ぽんちゃんの話がしたかったのに。



ぽんちゃんは、明るい子で、友達もたくさんいた。私とは、真逆だった。


では、なぜ仲良くなれたのか。それは、兄のおかげだった。


ぽんちゃんにも、私と同じく5つ上に兄がいた。もっというと、2つ上にも兄がいた。私の兄と、ぽんちゃんの1番上の兄同士が、同じ幼稚園で同じ小学校、そして同じ中学校の同級生だった。さらに、2人とも少年野球をしていた。


私たちは、兄たちの妹として出会った。少年野球の練習の間や、試合の間、妹は退屈である。ろくに野球のルールも知らないし、知っていてもきっとつまらない。だから、その暇な時間に妹達は、一緒に遊んでいた。


公園に行ったり、コンビニのアイスを食べたり、シロツメクサの冠を作ったり、とにかくずっと二人で遊んでいた。それは計算だと、1歳の時からである。


そりゃ、幼稚園で仲がいいわけだ。特にぽんちゃんは、気さくでいわゆる陽キャだったし、何をしてても楽しかった。


そんなぽんちゃんとは、家族ぐるみで仲が良かった。兄同士のこともあったから。たがら、ぽんちゃんのお母さんと会うことも多かった。



ぽんちゃんのお母さんは、ほんとに変わっていた。


言うならば、超関西人陽キャちょいギャルお母さんである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Color of Me 竹内こぴん @coco21

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ