第6話


常日頃から

痛みを受け入れる準備は出来ていた

それかどれだけ理不尽で

苦しみしかないものだったとしても

ただ単純に

真っ白でいたいだけだった

あらゆる出来事に

真正面からぶつかりたかった


それなのに

いつしかこの手は

赤にまみれてしまった


誰のものとも分からない赤

私から流れたものなのか

私が流させたものなのか


あれほどまでに

真っ白でいたかった私はもういない

この濁った赤に

身体の奥底まで染められてしまっている

そしてそれを

まんざらでもないと思うほどに

私は赤の中にいる

抜け出せない深い赤の中にいる




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世界は赤にまみれている マフユフミ @winterday

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