第3話 世界政府と十二死徒

”世界政府”本拠地 アルカディア

『十二神将の部屋』にて、世界政府最強機関である”十二神将”の

名を背負う二人が席へと座り、待機していた。

そこに世界政府の下っ端諜報員が紙を震えて持っている。


「二人か、、まぁ良い。想定通りだ」


「それより話って?」


「は、はい!ライクの村についての話です」


金髪の真面目そうな剣士が溜息を吐き、もう一人の青髪の女は話を催促する。

その催促に下っ端は慌てて紙をめくり、説明を始める。


「あの村の件?まさか失態でも?」


「その、ようで…、”十二死徒”の介入が入ったと」


「”十二死徒”だと、、」


世界政府の敵対勢力である”十二死徒”の名前に金髪の男は目を見開く。


「で、被害は?」


「ライクの村に向かった諜報員のほとんどがやられました、、

が、ライクの村は崩壊したとのことです」


「俺が行けばよかったな…まぁとにかく、ライクの村の生存者の確認を急ぐように」


「は!!」


金髪の男の発言に、下っ端諜報員は十二神将の部屋を後にする。


「しかし、、なぜあんな村の崩壊が”最重要計画”なんだ、、」


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「腹減ったな…」


レイスはここ二、三日ろくに食べ物を食えていなかった。

ライクの村を出発後にお金が底をつき、魔物を狩ろうとしたら冒険者二人組に絡まれ、稼ぎを十分に出来ないでいた。


「はぁ、はぁ、、待ってください!!」


「ん?」


こちらを呼び止める声が聞こえ、振り向くと先ほど声を挙げた水色髪の女が息を荒くしていた。


「どうした?」


「え、えぇっと、お礼を言いたくて…」


「あぁ、さっきの。別に良いよ…あ!だったら飯食わせてくれないか?」


「え?奢れますけど、、」


「じゃあ飯奢ってくれ!俺全然飯食えてなくてよ」


「わ、わかりました!!」


飯屋に入り、飯を食いながら話していくと、どうやら俺と同じく新米冒険者らしい。


「へぇ、じゃあ同期だな」


「そ、そうですね。私、ミアって言います!」


レイスは大盛りのチャーハンを大きな口に押し込んでいく。

それをミアは見た目とのギャップに驚きながらも、

微笑ましくその様子を見ている。


「俺さ、王都に行きたいんだけど。行き方ってわかるか?」


「あ!はい!というよりも、私も王都に向かおうとしてたところです。

ご一緒しますか?」


「良いのか!!?」


「わ!は、はい!」


ミアはレイスが急接近したことに驚く。


「俺はレイス。よろしくな!」


こうして俺たちは王都へと一緒に向かうことになった。

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六眼の王 パンパース @kiriyasi

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