記憶喪失の身分もない、家族も亡くした女の子が冤罪で牢に入れられて……というなかなか衝撃的な始まり方をするこの作品。
筋書きとしては王道なのかもしれないが、その上で読み終えてから考える。
溺愛とは、なんだろう。
溺れるものか、溺れさせるものか。必要なのは甘い甘い愛の言葉か、触れ合いか。
この作品で描かれているものは、作者さんの「溺愛」という言葉へのアンサーなのかもしれない。
相手をあるがままに認めて受け入れるのも愛だろう。その背中を押すことも愛だろう。
これもまた溺愛の形であるのだなと、読み終えてから思うのです。
ぜひご一読ください。