其ノ四 唐桟縞
安子様と花子様が
「ああら?
安子様が振り返ると、髪は簡単に上に一つに結い上げただけで、身なりは茶の木綿の
そのおなごは、懸命に手を伸ばして、六尺(約1.8メートル)程の高さにある、少し割れて赤い粒々が顔を出している
「
初めて話すとは思えぬ親しさで、いきなり声を掛けられた安子様は、少し戸惑いながらもそのおなごの言う通り、落ちている三尺(約1メートル)程の長さの木の枝を拾って渡して差し上げてたので御座います。
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