追放罠師のダンジョン経営~「そんな罠かかるアホはいないw」と言ってた罠で破滅する気分はどうですか?w~経験値貯蓄トラップで無限レベル増殖した俺は高級罠で最難関ダンジョンを作り上げる。
第12話 レベルダウンの罠 【side:ゴーヨック】
第12話 レベルダウンの罠 【side:ゴーヨック】
王様から解放されて、俺たちはマルダ神殿に向かうことにした。
金も手に入れたことだし、適当に地図を買ってマルダ神殿に向かおう。
レベル50になるとマルダ神殿にいって、上級ジョブを手に入れられるからな。
俺は、市場で安めの地図を買うことにした。
「おい、マルダ神殿に行きたいんだが。地図を売ってくれ。なるべく安いもので頼む」
「なら、これなんかどうですかね」
俺は市場で一番安い地図を買った。
地図なんてのは、ただの場所を書いた紙だ。
そんなもんに大金を払うなんてばからしい。
地図なんてのは、一番安いもんで十分なんだよ。
それなのに、あのシンの野郎はいつも地図にいちいちこだわっていやがったな。
安い地図の中でも、一番見やすい地図だのなんだの。
地図によってルートが違ったりするみたいだが、そんなのはどうでもいいんだ。
まったく、地図なんて目的地に着ければなんでもいいんだよ。
「よし! マルダ神殿にいざ出発だ!」
俺たちはマルダ神殿目指して街を出た。
◆
マルダ神殿に行くには、いくつかのダンジョンを抜けていかなければならないようだ。
まあ、俺様ならどんなダンジョンでも楽勝だ。
ダンジョンごとに、地図もあるようだが、俺は面倒なのでそれは買わなかった。
いちいちダンジョンの地図まで買ってたら金がなくなるからな。
ダンジョンごとき、地図なんていらないだろ。
「えーっと、この山岳ダンジョンを抜ければ、マルダ神殿に着くようだな。よし」
「さっそく入りましょう」
「そうだな」
俺たちはダンジョンの中へ。
◆
「おかしい……おかしいぞ……」
ダンジョンに入ってから、もうかなり歩いている。
なのに、一向に出口につかない。
「ねえゴーヨック、まさか迷ったとか?」
マーリーが後ろからそう話しかけてくる。
「うるせえ! 別に迷ってねえよ! このまま歩けばそのうち出られる」
地図もなしにダンジョンに入ったからか、俺はすっかり迷っていた。
くそ……どっちにいけばダンジョンを出られるんだ。
まさかこんなに複雑な作りのダンジョンだとは思わなかったぜ……。
俺は出口もわからないまま、闇雲に歩いていた。
くそ……もうかなり長いことダンジョンの中にいるぜ……。
喉も乾いたし、腹も減ってきた。
いつもならシンに荷物を持たせてたから、こういうとき便利だったのにな……。
もっと水や食料を買っておけばよかった。
くそが……!!!!
だんだん疲れて、歩くのもしんどくなってきた。
「はぁ……もう疲れた……」
そのときだった。
俺が壁にもたれて、休憩しようとすると。
俺の後ろの壁が、ガタっと動いたのだ。
「お……!?」
そして、それはなにかのスイッチだったようで――。
俺たちの足元が、ぱかっと開いた。
「うわあああああああああああ!!!!???」
急に地面が消え、俺たちは下の階へと落とされる。
「ど、どうなってんだああああああ!!!!???」
「きゃああああああああ!!!!」
かなりの距離落下し、俺たちは地面に打ち付けられる。
――ドン!
「いててて……」
くそ、なんだこのトラップは。
こんなしょうもないトラップにかかるなんて、腹が立つぜ。
いつもならこんなことにはならなかったのに、なんでだ?
「くそ、まあいい。さっさと元の場所に戻ろう」
俺たちが落とされた下の階は、さっきまでとはかなり雰囲気の違う階層だった。
なんというか、じめじめしていて暗くておどろおどろしい。
とりあえず俺たちはまた闇雲に歩き出した。
「くそ……いったいどこなんだここは……」
すると、また俺はなにかの罠にかかってしまう。
今度は地面が急にへこみ、それがスイッチだったようで……。
「うわ……!?」
上から、ヘドロのようなものが大量に降ってきたのだ。
――ドバァアアアアアア!!!!
「なんだこれえええ……!?!!?」
「きゃあああ! なにこれぇ……!? ベタベタして最悪なんだけど……!」
汚ねえクソみたいなヘドロが、俺の頭からぶっかけられる。
匂いもやばいし、ドロドロで気持ちわるい。
「なんだこのトラップだらけのダンジョンはあああああ!!!!」
いつもならダンジョンに潜っても、こんなふうにトラップにかかったりはしないのだ。
なんで今日はこうもトラップにひっかかる……!?
俺はめちゃくちゃイライラしていた。
「もうキレた。さっさとこんなダンジョンからはおさらばだ! うおおおおお!」
腹が立ったので、俺はもうなりふり構わず突っ走ることにした。
はやくこんなダンジョンからは出たい。
俺は全速力でダンジョンを走り回った。
「あ、ゴーヨック! そっちは!」
「え……?」
そのときだった。
またまた俺はトラップにひっかかってしまう。
ポチ。
俺の足元のスイッチが押され――。
「……ん? なにもおこらないぞ……?」
くそ、今度はいったいなんのトラップなんだ……?
だが、一向になにも起きない。
しばらくすると、俺の頭上から謎の声がした。
『レベルダウンの罠が起動します』
「は…………?」
今、なんて……?
その瞬間、俺の身体から一気に力が抜けていく。
「うおおおおおおおお!?!!!??」
力が吸い取られて、俺は立っていられなくなる。
くそ……レベルダウンの罠ってなんなんだあああああ!!!?
「あがっ……あがががががああああああ……!!!!」
全身の力が抜ける。
あまりに脱力しすぎて、俺は漏らしてしまった。
くそ……なんだこのトラップは……!?
しばらくすると、ようやく収まって、俺は立ち上がれるようになる。
「くそが……なんだったんだ今のは……」
「ゴーヨック、大丈夫……!?」
アカネとマーリーが俺に駆け寄ってくる。
「ああ、なんとかな……なんともなっていないようだが……レベルダウンの罠って言ってたよな……。一応、レベルを確認しておくか……」
俺は自分のステータスを開いた。
すると――。
そこには、信じられない数値が書かれていた。
「あ!? な、なんだこれええええええええええ!!!!?」
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名前 ゴーヨック・ハツメルス
職業 戦士(タンク)
男 16歳
レベル 5
体力 163
魔力 21
攻撃力 25
防御力 31
魔法攻撃 26
魔法耐性 28
敏捷 21
運 18
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【あとがき】
ここでみなさんに大事なお願いがあります。
もしここまで読んで、
「おもしろかった!」
「続きが気になる!」
「はやくもっとよみたい!」
「ゴーヨックざまぁ!」
少しでもそう思っていただけましたら、
ぜひ作品フォローのほうと、評価レビュー、感想のほうで応援いただけますと幸いです。
★1つでも、★★★みっつでも、今の時点の素直な評価で構いません。
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