第11話 自動経験値トラップ


 俺はラピナちゃんと、食事にいくことになった。

 俺たちはおしゃれして、ちょっと高級な店にやってきた。


「シンさん、今日はありがとうラピ」

「いえ、こっちこそ。誘ってくれてありがとうございます」

「その……シンさん、敬語はもうやめてほしいラピ。私も敬語つかわないで話すラピから」

「ああうん、わかった。ラピナちゃん」

「私も、シンくんって呼ぶことにするラピ」


 俺たちはお酒を飲んだりして、会話を楽しんだ。

 この少しの時間で、かなり距離も縮まったような気がする。


「それで、シンくん。このあとまだ時間大丈夫ラピ?」

「も、もちろん……」


 もう夜もかなり遅い。

 このあとっていったら、やることは一つだ。

 なんだか、ラピナちゃんに誘われるなんて、緊張してきた。


「それじゃあ。いこっか、ラピ」

「う、うん……」


 ラピナちゃんは俺に体を寄せてきた。

 胸が当たっている。

 俺たちは手をつないで、ホテルに向かった。

 ホテルの部屋に入ると、ラピナちゃんは急に顔を赤らめて、俺にキスしてきた。


「シンくん。ずっとこうしたかったラピ」

「俺もだよ……。ラピナちゃん……」


 俺はラピナちゃんの口に、舌を押しあてる。

 舌を唇の中に押し入れていくと、向こうも舌でそれを押し返してくる。

 まるで別の生き物みたいに、舌がうねうねと絡み合う。

 舌を出したり入れたり、俺たちはお互いの気持ちをたしかめあうように、キスに夢中になった。

 舌と舌が触れ合ってるだけで、こんなにも気持ちいい。


 みんなが憧れている、アイドルのラピナちゃんを、俺は今独り占めしているんだ。

 そう思うと、胸が熱くなる。

 俺は、思わずラピナちゃんをベッドに押し倒していた。

 そして、胸のボタンをはずし、下着をさらけ出させる。


「あん……っ♡ 恥ずかしいラピ……」

「ラピナちゃん……! ラピナちゃん……!」

「シンくん……。きて……?」


 俺はラピナちゃんの胸にしゃぶりついた。

 そして、下着をすべて脱がせ、いよいよ俺はラピナちゃんと一つになる。

 俺の分身が、ラピナちゃんの中に入り、俺たちは合体する。

 まるで、一人の生き物みたいだった。

 俺は夢中で腰を振り続けた。


「ラピナちゃん! 大好きだ!」

「ラピ! ラピラピ♡ ラピピピピピィ!!!!」


 ラピナちゃんの喘ぎ声は、ちょっと独特だけど、えっちで可愛かった。

 俺だけに、こんな姿を見せてくれているのだと思うと、興奮する。


「ラピィ……気持ちよかったラピね……」

「うん、俺も……気持ちよかったよ」


 事が終わり、俺たちは幸せな気分で眠りについた。





 翌朝、ラピナちゃんはまた受付嬢の制服に着替えて、ギルドに出勤していった。

 なんだか昨日のことが夢みたいだ。

 ラピナちゃんと別れ、俺は俺で、やることがある。

 俺は、手に入れたスポーンコアを活用するために、開けた場所を探した。


「よし、この辺でいいかな」


 街から少しいったところに、ちょうどいい空き地があった。

 ここなら誰も来ないだろうし、ちょうどいいだろう。

 俺はそこに、経験値自動トラップを作ろうと考えていた。


 まずスポーンコアをアイテムボックスから取り出す。

 そして、スポーンコアを真ん中に立てる。

 それから、スポーンコアの周り四方を、壁トラップで囲む。

 そして壁で迷路のようにしてモンスターの誘導経路を作る。

 もちろん床にはスライム床だ。

 ダミートラップを部屋の中央に置く。

 穴を掘って、トラップドアを設置。


 それから、掘削トラップでスポーンコアの下に階層を作る。

 その下の階には、針山トラップLv2と経験値貯蓄トラップを置く。

 これで大体は完成だ。


 仕組みを説明しよう。

 こう設置することで、自動でモンスターを倒すトラップになるのだ。


 まずこれを起動すると、スポーンコアから、モンスターが生まれる。

 生まれたモンスターは、スライム床に足をとられる。

 そして、モンスターたちは狭い部屋に押し込められ、誘導経路を通ってダミートラップのもとへ。

 ダミートラップのもとへ集められたモンスターたち。

 そこでトラップドアを起動させる。

 すると、トラップドアが開き、下の階にモンスターたちが一斉に落ちるという算段だ。


 下の階には無数の針山トラップ。

 落ちたモンスターたちは、針山トラップで一網打尽。

 死んだモンスターたちの経験値を、経験値貯蓄トラップが集める。

 という仕組みだ。

 スポーンコアを起動させるだけで、無限に経験値が自動で集まり続ける。

 これが俺の考えた、自動経験値トラップタワーの全貌だ。


「よし、それじゃあ……スポーンコアを起動するぞ……!」


 すると、さっき言ってた通りに、モンスターたちが生成されだした。

 そして、俺の思惑通りに、モンスターたちはダミートラップのもとへ。

 スライム床に足をとられながら、ダミートラップを攻撃し始める。

 ある程度モンスターが溜まったところで、トラップドアが開く。

 そして、モンスターたちは落下し針山トラップに突き刺さる!


 ――グサグサグサグサァッ!!!!


「ぎゃああああああああああああああああ!!!!」


 ゴブリンたちの悲鳴が聴こえる。


 それと同時に、一気に経験値が落ちる。

 経験値貯蓄トラップに、どんどん経験値がたまっていく!


「ふおおおおおおおおお! これはすごいぞ!」


 さすがは俺の作戦だ。

 思った通りにトラップタワーが作動し、気持ちがいい。

 思った通りに、モンスターたちが次々に自動で死んでいく。


「ふははははは!!!!! これで自動で無限に経験値がたまっていくぞ!!!!」


 それから丸一日放置し、あっという間に経験値貯蓄トラップが満杯になった。

 経験値貯蓄トラップには、100000という数字が刻まれている。

 その経験値貯蓄トラップが3基もあるのだ。

 俺は合計で、30万もの経験値を手に入れた。

 しかも、これがたった一日でだ。

 しかも、俺は一切戦ってすらいない。

 ただ、放置して気楽にラピナちゃんとお話しにいってただけだ。


「さて、経験値貯蓄トラップから、経験値を返してもらいますか」


 俺が経験値貯蓄トラップに触れると――。


「シンのレベルが13から26に上がりました!」


 とアナウンスが鳴った。


「おおおおおおおお! 一気にめちゃくちゃ上がったぞ!!!!」


 この方法を使えば、俺は毎日レベルアップし放題だ!

 これなら、ゴーヨックたちよりも強くなれるぞ!

 バカにしたあいつらを、見返すことができる。

 ソロで罠師がレベルを上げれるんだっていう証明ができるぞ。


 そういえば、ゴーヨックのやつ、罠とかにかかってないかな。

 いつもダンジョンに潜るときは、俺が罠とかを探知してあらかじめ避けて進んでいた。

 ダンジョンには、罠がいっぱいだ。

 俺がいないと、罠にかかったりするに違いないぞ。

 まあ、さすがに新しくいい地図を買ったり、別のサポート職の人間を雇ったりしているか……。

 俺の心配することじゃないな。

 うん、ゴーヨックがどうなろうと、俺の知ったことではない。




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名前 シン・ラトップ

職業 罠師(サポート)

男 16歳


レベル  26

体力   1131

魔力   963

攻撃力  542

防御力  524

魔法攻撃 598

魔法耐性 563

敏捷   624

運    622


スキル一覧

・針山トラップ

・トラバサミトラップ

・経験値貯蓄トラップ

・掘削トラップ

・トラップドア

・毒餌トラップ

・スライム床 

・ダミートラップ

・壁トラップ

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