死神のおしごと

@Masyu1681

第1話しにがみ

やっとこの日がやってきた。黒と白のスーツに袖を通しズボンを着てネクタイをしめる。「完璧っと」小さい声でつぶやき覚悟を決めた。1部屋しかない狭い部屋から歩いて玄関に移動し下駄箱から黒の靴を取り出し左足から順に紐をリボン結びでキツく縛っていく。閉めていた鍵をガチャりと開けドアノブに手を掛け捻りドアを開けた。

そこから広がる景色は田んぼと長いビニールハウスそしてちょこちょことある家だけだ。だが、悪くない。あっちと違って空気がいい。僕は仕事の資料を再度確認するためカフェに行った。10分ほど歩きカフェに着いた。店のドアを開くとチリーンと音が鳴る。その音に気づいて店員がいらっしゃいませーと声をかけてきた。僕は無言で頭を下げ1人用の席に座った。ブラックコーヒーを頼みカバンから資料取り出し机に開いた。だが資料と言っても1枚の紙だけ。そしてこう書いてある。重い病気にかかった15歳の少女の魂を天界に送り届けること。とは言ってもその少女を殺す訳では無い。死神の仕事は魂を天界に送り届けること。魂を天界に送り届けられる条件はその者との良好な関係を築かなけれならないのだ。そして魂を送り届けないと魂はその場にとどまり1週間で魂までも死んでしまう。魂が死んでしまうと。その者に対する記憶が消えてしまう。それを防ぐために、死ぬ運命にあるものを見届け魂を天界に送る。死ぬ者達は少し可哀想だが、それ以上の感情はない。僕にとってこの仕事は最初の仕事だ、この少女が死ぬまでにちょうど1ヶ月。絶対に成功させよう。僕は一気にコーヒーを飲んだ

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