第5話 喧嘩を売られた

授業の終わりのチャイムが鳴った。


『キーンコーンカーンコーン』




学級委員長が言った。


「これで一時間目の攻撃の授業を終わりにします。ありがとうございました」


『ありがとうございました』


ありがとうございましたー。




そして先生は教室から出て行った。




ふう、何とか一時間目は終わったな。


久しぶりだからか、新しい授業だからかわからないがめちゃくちゃ楽しい!


攻撃用語とか色々覚えられて最高だな。




アベンジが言った。


「授業めっちゃ楽しかったですね。タイムさんってえ!?」


タイムが爆睡していた。




「ちょっと起きて下さいよ!タイムさん!」


「あ~もう終わったかー。うーん。良く寝た!」


「よく寝たじゃないですよ!寝ていいんですか?」


「まあ、ここら辺の範囲は予習で完璧にしているからいいっちゃいいんだよね」


「す、すごいですね。でも、授業態度とかやばくないですか?」


「大丈夫大丈夫!どうせ、進学するわけでもないし」


「進学しないんですか?」


「うん、というか進学できない」


「進学できないって?」


「あー人間界では、大学?みたいなところに普通進学するんだけど、まずまず神界にはそういう設備はないよ。卒業したら、普通に就職する」


「そういうもんなんですか」


「そう!だから、評価とかどうでもいいんだよね。最悪定期考査さえ取れていれば大丈夫だし!」


「まあ、そういわれると納得します」


そういうもんなんだな。




「あ、もう次の時間が始まっちゃう。さて寝るか。おやすみ~」


「あ、はい」


ま、マジか。








四時間目終了後








ふう、何とか終わった。


やっぱりおもろいな。


実際に戦いにおいての勉強になったりするし、どんどん活用していける。


まさに自分にとって最高の環境だな。




「タイムさん!起きて下さい。最後の授業終わりましたよ!」


「あ、もう終わったんだ~今日は意外と長かったからな。沢山寝れた!」


「学校=寝る場所なんですね(笑)」


「イエス!」


変わった人だな。




「じゃあ、アベンジ君!」


「はい?」


「一緒にご飯食べない!」


「ご、ご飯!」


久しぶりだな。同学年の子と食べるの。




「でも、友達とかと食べなくていいんですか?」


「全然大丈夫だよ!私友達いないし!」


「あ(察し)じゃあ、ご一緒に」


「ok!」






屋上






いやーまさか給食がないとか驚いたな。


お弁当だったとは。


人間界なら給食出たのに!←←←←←←←出ません




「ねえねえ!お弁当どんなのは行ってるか見せてよ!」


「あ、えっと、これです」




そういいアベンジはお弁当をタイムに渡した。




「す、すごいね!めちゃくちゃボリューム満点ジャン!」


「え、そうですかって。え!?」




マジかよ!


肉滅茶苦茶入っているではないか!


あまり野菜ない…。


ご飯もねえ。


おっと、文句を言ってはいけない。


タイムさんに幸運を…。




「タイムさんのはどんな料理ですか?」


「これは私が作った奴だよ」




そういい、アベンジに渡してきた。




「お!かわいいお弁当ですね。色付けもきれいですし!」


「ありがとうねー。じゃあ食べよう!」


「はい!」




十分後


タイムが幸せそうな声で言った。


「ふう!うまかった」


「確かにそうですね」


ちょっと残してしまいそうだったけど。




「じゃあ、行きましょu」




ドカーン




ドアが勢いよく開いた。




ん?なんだ?




細柄の男が言った。


「兄貴!ここです!タイムと話したりご飯食べたりしていて、いちゃついているやつ!」


「そうか…。ん?あそこにいるな」


そういい、アベンジの方を向いた。




アベンジが言った。


「なにか用がありますか?」


「は!お前か。タイムの連れってのは」


タイムが勢いよく言った。




「ちょっと何あんたたち!いつも絡んでこないでって言ってるじゃん!というかここ学校だけど?部外者は引っ込んでてよ」


タイムが言ったのは、個々の学校の周辺に住み着いているヤンキーたちである。


「それは無理なお願いだぜタイムちゃん。かわいい子は俺のものになるって決まってるんだよ」




きっしょ!


というか何!?この人たち。


タイムさんを狙っているのか?




「あの~タイムさん嫌がっているのでやめた方がいいのではないでしょうか?」


「うるせえ!カス!ちょっと表出ろや!」


えええ。


マジかよ。


喧嘩はいやだよ。




「ちょっと、アベンジ君を巻き込まないでよ!」


「それは無理だぜ。こいつには二度とタイムちゃんの近くに行かせないといけないしな!」


うん!まじできもい!




「あ、わかりました。その喧嘩。買います」


「おおおおお!威勢がいいね!」


「アベンジ君!」


「大丈夫です」


「じゃあ、表出よか!」








近くのグラウンド








喧嘩を買いに来たヤンキーが言った。


「ハハハ!ここなら邪魔されねえしな!殺してやるよ!」




そういいアベンジに向かって殴った。




ドン




「あれ?こんなもんですか?ヤンキーさん」


アベンジは涼しい顔をして拳を手で押さえていた。




「は!?くそ!調子乗んなくそやろう!」


ヤンキーは蹴りを入れた。




シュン




「うーん、全然痛みが感じないのですが。本気ですか?」


「う、嘘だろ!」


「もう終わりであれば、こちらも行きますね」


そういい、アベンジはヤンキーを殴った。




バン




「が、がは。歯が!」


「喧嘩であれば歯の数本歯折れるものですよ。しかも今僕は手加減したのですが」


「う、うあああああ!」




やけくそ同然のヤンキーが突進してきた。




「今突進しても効かないと分からないのですか?」




そういい、ヤンキーの突進とタイミングを合わせ、ヤンキーの腹に蹴りを入れた。




バン




「ああああああ!」




その悲鳴と共に気絶した。




他のヤンキーたちが言った。


「う、うそだろ!兄貴が負けた!」


「か、勝てるわけがないよ!」




そういい、兄貴と言っていたヤンキーを引きながら逃げて行った。




「はあ、終わったな」


それにしても久しぶりに喧嘩をしたな。


というか、能力使わなくても神界の人たちには勝てるんだ…。


意外。


まあ、とりあえず、さっさとタイムさんのところに戻らないとな。


心配してる可能性があるし。

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最強の能力を手にした俺が神界に転移~世界大会で優勝した俺、そこで得た能力がチート能力なため、神界に招待された~ 牛山 @usiyama

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