第12話 お兄様の記録はどこまでも

眠たい。

考え事をしていたら、もう朝になっている。

取り敢えず皆にこれだけは送っとこう。


グループで連絡する。


〇城を落とすには?と言う題名をつける。


とある大名は、〇城が堅城であることを知り、和睦してその条件として堀を埋めることにした。

この外堀、内堀を埋めると言う行為に俺は共感が持てる。


一気に本丸が落とせないのなら、それを囲って落とせるような条件にまでもっていかなければならない。


それが策と言うものだし、攻城戦の基本かな。


ならば今の府の外堀や内堀は一体何か?これを攻城するにはどうしたらいいか?

それは同じ存在が沢山現れること。


その城は野外での最終決戦を選択せざる負えない状況にまで追い込まないと、その城は陥落できなかった。一概にそうとは言えないかもだけどな。


そしてそれは府にも言える。そうしないと価値観は変えられない。

別にそのためだけに県を府にしようというわけではない。


俺達はそこに住んでいるのだから・・・



そんな文章を打って、難しすぎたかも知れないと反省する。


あーまぁ要するに攻略したい女の子がいる。

しかし、僕は勇気を持って告白することができない。


それならどうするか?

手紙を書いてもいい。読んでもらえるかもしれない。

うん素晴らしい。


女の友達からそれとなく言ってもらう。

これもありかもしれない。まぁ意気地なしと言われるかもしれないが・・・


まぁとにかく色々方法がある。


私はその方法を取りたいわけだ。



だから私は政治家にはなれないし、なるつもりもない。

私は策略家であって、軍師であって政治家ではないからだ。


そこに住む人達とかそんなことを考えるのが政治家である。

俺は違うな、それを見ないでこの提案をする。


後は政治家の判断を仰がないといけない。

まぁより良いものに昇華できるか、それを食い物にするか。


いい政治家に出会わなければ民は不幸になる。実にいい言葉だ。


俺達はこれからその政治家とやらに頼みに回らなければならない。

忘れてはいけないことは、そのいい政治家を君たちの目で見極めねばならないことだ。


最初は皆、門前払いされるかもしれない。

それでもとお願いする。

それで聞いてくれればいい政治家で、耳を貸してくれないのなら悪い政治家だ。


極論だと思うだろう?

だがそれが真実だ。


政治家とはそうした責務があることを常に意識しないといけない。

俺なら過労死するだろう。絶対やりたくないね。


そうして僕は眠たいお休み。とダウンする。



もう書きたいこと書いたかな。

今やることは皆で一つのことを共有すること難しいだろうが頑張ってくれ。


俺は身体をそのままベットに投げ出した。

今日はもう、起きれないかもしれない。



ツインテールの女の子の頭から湯気が出ている。

難しい文章を読んだらこうなる。


「あーあもう。」と頭をフリフリ、ツインテールを振り回し始めた。

「ねぇ何やっているの?」それは不思議現象なのかもしれない。


「ツインテール乱舞?」と言ってくる。

「ふーんそう。私もできるかしら。」

「やる?」となぜか目を輝かせている。乱舞は止まっている。


「やめておくわ、あまり実用的ではなさそうだし・・・」


「それにしても意外ね。」

「何が?」

「その文章を読もうとするなんて。」


「なんか馬鹿にされてない。」


「そんなことはないわよ。お兄様の栄光の書ですもの。永久保存しないといけませんわ。保存用と布教用と観賞用とコレクション用とお兄様の伝説記用と私が堪能する用と永遠永久の魔導所用と異世界に送る用と宇宙にも送る用とさらなる世界があると知った時用ともしもテレビの取材が来て語る用と永遠永久に海底に残るような石板に書く用と私が死んだときにお兄様の記録と一緒に埋葬される用ともしも世界が崩壊しても残り続ける用とマイ傘に刻む用と。私の身体の一部に刻む用と。フリーメーソンに兄の存在を認めさせるようと地球外生命体に献上する用と。」


「はーい、ストップ!」と言って止めてくる。

「あら何かしら。」

「何かしらじゃありません。何ですかそれ?呪詛ですか?いつもよりブラコン悪化してません?」と聞いてくる。


「そんなことないわよ!これが普通よ!」と平然な顔をする。


「もしも明日お兄様が死ぬのなら私は世界だって道連れにして死んでしまうでしょう。そしてお兄様に献上するでしょう。ふふふ。」と笑っている。


「何それ恐い。」


「一緒に死にたいほど私に取ってお兄様は大事だってことよ!わかった!」

「はいわかりました!」と立って宣言した。

私は何をやっているのあろうか?


「じゃあ、続き行くわよ。」

「えっ続き?」

「そうよ。まだ一時間くらい続くかしら・・・」

私は口を開け呪文のようなそれを聞いていたが再びショートした。


覚醒して再び起きたら続きから聞かされるエンドレスに入った。



最後までなんとか聞き終わると。

「貴方やるわね!」となんだか嬉しそうだった。


私はそれを見てやっと終わったとほっとする。


「そうね。お兄様の素晴らしさが伝わったか復唱してもらいましょうか?」


しかしその一言が私の心を折った。


もう私はブラコンなんて生き物に関わらないと決めたのである。

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ふとなりあん 矢斗刃 @ini84dco5lob

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