季節は冬。二月のこと。
主人公である佐藤くんは、高校三年生。
すでに美術系の専門学校に受かっていたので、学校に来る必要はなかったのですが、好きな人からチョコレートがもらえることを期待して図書室で勉強中(のフリ)。目線の先には、思い人である牧村ちゃんが勉強しているのが見えます。
この日は二月十二日の金曜日。つまり、この年のバレンタインデーは日曜日なのです。そのため「もし学校で渡すとしたら、今日チョコをくれるのではないか?」という淡い期待を抱く佐藤くん。
普通は「そんな上手いこといくわけない」と思うのですが、何と牧村ちゃんと話すタイミングが訪れて――?
タイトルにもあるように、この作品には「チョコ」だけでなく「スパイス」も登場します。この二つがまさに佐藤くんと牧村ちゃんの間に、いいスパイスと甘さを加えてくれるのですが、はてさて佐藤くんは無事に「バレンタインチョコレート」を貰うことができたのでしょうか?
二人の初々しいやり取りにも注目です!
明るくて「ふふっ」と笑えるお話なので、気になった方は読んでみてはいかがでしょうか。