初めてお読みする作者様に、タメ口のようなレビュータイトルでごめんなさい💦
でもでも、この気持ち、どうしてくれようか!
本来、絶対交錯しないはずの題材を織り込んで、
ちょっと臆病で繊細な心情とともに、タペストリーのように魅せるストーリーです。
こんな物語を読まされて、悶絶しない人はそういないでしょう。
とはいえ、そう思えるのは、作者様の確かな筆力に裏打ちされてのこと。
会話、情景、構成に無駄がなく、彼らを、そして読み手を思って、推敲に推敲を重ねた文章であることを感じます。
意外な彼らの行く末、見届けてみては、いかがでしょうか?
高校3年生。
もうすぐ卒業の2月は、進学先が決まった生徒にとっては、もう学校に行く必要もない時期。
それでも学校に行くのは、よほど暇か、何かしら目的があるからで……。
2月12日金曜日。
気になる人がいる学生がドッキドキのバレンタインデーが、日曜日であることがミソ。
微妙に早いその2日前に、ソワソワしながら図書館にいる主人公の可愛いこと可愛いこと!
タイトルのスパイスがピリリと辛いのかと思いきや、ちっとも辛くなくて甘さを増す展開なのが秀逸です。
悶絶〜!
読後にニヤけること間違いなし!
高校生の初々しくも可愛らしい恋愛をお望みの皆様!
おすすめですよ〜!
季節は冬。二月のこと。
主人公である佐野くんは、高校三年生。
すでに美術系の専門学校に受かっていたので、学校に来る必要はなかったのですが、好きな人からチョコレートがもらえることを期待して図書室で勉強中(のフリ)。目線の先には、思い人である牧村ちゃんが勉強しているのが見えます。
この日は二月十二日の金曜日。つまり、この年のバレンタインデーは日曜日なのです。そのため「もし学校で渡すとしたら、今日チョコをくれるのではないか?」という淡い期待を抱く佐野くん。
普通は「そんな上手いこといくわけない」と思うのですが、何と牧村ちゃんと話すタイミングが訪れて――?
タイトルにもあるように、この作品には「チョコ」だけでなく「スパイス」も登場します。この二つがまさに佐野くんと牧村ちゃんの間に、いいスパイスと甘さを加えてくれるのですが、はてさて佐野くんは無事に「バレンタインチョコレート」を貰うことができたのでしょうか?
二人の初々しいやり取りにも注目です!
明るくて「ふふっ」と笑えるお話なので、気になった方は読んでみてはいかがでしょうか。