第6話 再会

今日も銃の練習だ。がんばるぞ~!

あれから練習を続けて、10mなら真ん中に当たるようになった。

でもやっぱりまだまだだな。優ちゃんの40mには敵わない。

ガチャッ

あれ、早く来たつもりだったけど、練習場に人がいる。ん?あの人って...。

バァンッバァンッ

すっ、すごい、圧倒される。しかも50m届いてる!

あの人って、あのときのだよね?挨拶とかしてもいいかな...。

すると向こうがこちらに気づいてくれた。

「あれ?香ちゃんじゃん!元気してた?」

やっぱり!ジョセフィン・ムーアさんだ!

「ムーアさん!お久しぶりです!あの時は助けてくださりありがとうございました!」

「ふふっ、ちょっと久しぶりに銃使ってみようと思って練習場に来たら、会えちゃった。香ちゃん可愛いね~。私の彼女にならない?」

か、彼女!?

「そんな、私なんかが彼女だなんて、おこがましくて、む、無理です!」

「こーら。私なんか、とか言わないの。香ちゃんとっても素敵だよ。銃の練習も頑張ってるんでしょ。理事長から聞いてる。」

「私もムーアさん達みたいに、救いたいので。苦しんでる人を。」

するとムーアさんは私の頭をポンポンと撫でてくれた。

「偉いな~、香ちゃん。ますます私の彼女にしたくなってきた。ねぇ、ちゅーしてもいい?」

ひ、ひぇぇぇぇ!!!美人の顔が近くに!

どうしよう!避けた方がいいのか?それとも受け入れるべきか!?

「ジョセフィーン、練習終わったかしらー?」

ムーアさんのがっかりした顔。

「あーあ、キスできなかったね。」

「あれ!草野香ちゃんじゃないの!」

「香ちゃん、お久しぶりです。」

艶美さんと強山さんだ!

「お、お久しぶりです!」

「お久しぶり。ジョセフィン、銃の練習終わったならまた現場行くわよ。」

「わかった。すぐ行く。」

「あの!ムーアさん!」

つい呼び止めてしまった。

「えっと、えっと、また、あとで!」

するとムーアさんは一気に笑顔になって、こう言った。

「次会ったときは、キス、出来ると良いね。」

「は、はい!」

なぜか返事をしてしまった。

そしてムーアさん達3人は現場へと向かっていった。

プルルル、プルルル。

あれ?理事長から電話だ。

「はい、草野香です。」

「草野さん、あなた、10m届くようになったらしいですね。落葉さんから聞きました。明日、現場に行ってもらいたいんです。落葉さん達と一緒に。これから事務所に来られますか?」

「はい、畏まりました。よろしくお願いします。」

ピッ

初めての現場だ。緊張するな。よし!事務所行くぞ!





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なにもできなかった私が武器を持って戦う話 ぬやみうたくひ @nuyamiutakuhi

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