加減ミス
ギルドに戻ってきたがこの時間になると半分以上の人はもう飲んでいる。
ここで飯を食べている人も居るし、多分酔って死にかけてる人も居る。
前回の異界でもギルドに来る事が多かったが、ギルドは昼ばかりに来てたからな。
そもそも途中からギルドにも来なくなって、師匠の元で修行していたしな。
俺らは本日3回目のカウンターに向かった。
「ユージさんとシリウスさんですね、もう出来てますよ」
「ありがとう、このカードを無くしたらどうなります?」
シリウスはもう無くす気でいるのか?
まぁシリウスなら無くしそうだけど。
「再発行に銅貨10枚必要になります」
「…てかシリウスって金持ってるのか?」
「持ってると思う?」
「…持ってなさそうだな」
「依頼などを受けられる際はそこのボードに貼ってある物か、直接受付でお聞きください」
「分かりました。ありがとうございます」
『私も何か倒して来たほうが良い?』
『シリウスがやると火力間違えそうだから、明日でも一緒に行くか』
『確かに私だけなら、森ごと燃やしてそうだよね』
『流石に他の人に迷惑すぎる』
そんな会話をしながらお隣のカウンターに移動した。
先にカードを見せるのか。そもそも見せなくて良いのかは分からない。
前の記憶では見せていた気がする。
「すいません、売りたいものがあるんですけど」
「…何を売りにきたの?」
「この魔石を売りたい」
俺は魔石をカウンターの上に置いた。
なんか相手はすこしびっくりとした?反応をしている。
「…質問が複数ある」
「答えられる範囲なら答えるよ」
「…君たちがこれを倒してきたの?」
「そうです」
「…骨とか皮は?」
「やらかして焼きました」
「…は?」
「え?」
何かヤバいやつ見たいな顔をしている。
俺は、シリウスに比べれば相当マシな天使なのに…
「…ちょっと値段聞いてくる」
「分かりました。ここで待ってます」
魔石を持ってカウンターに居た人は行ってしまった。
『冒険者は、敬語を使うと舐められるんじゃないかい?』
『まぁ舐めてきたら、宣戦布告と捉えて何しても良いでしょ』
『私より何倍もヤバいようだね』
『そうか?シリウスはチリも残さず消してそうだけどな』
『流石に、私はそんな事はしないよ』
『てか、宿とか取るのも良いけど、世界樹の所で休めば解決する気がしてきた』
『まだ行けるのかい?』
『行けるよ。今からでもすぐに』
『後で行くかい?』
『あいつらにも逢いたいし行くか』
『私はあんまりあの人達に会った事ないんだよね』
『変な奴である事は変わらないから、仲良くなれるんじゃないか?』
『喧嘩売ってるの?』
『買うなら買うで良いが、ここでは出来ないからな』
『人間の建物は脆いね』
『もはや破壊神みたいな言い草だな』
『私は可愛い天使だよ』
そんな会話をしていると奥から先程の子と知らん人が来た。
言うて全員知らん人なんだけどな。
この時代には俺が知ってるやつなんてほぼ生き残ってないだろう。
エルフの子達なら有り得るけど、会えるかは分からないな。
異界から帰ってきたのにまた異界ですか? 大坂 @osakashoji2
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