『匂いの記憶』が呼び起こすもの

Eternal-Heart

お題:匂いの記憶

良い時代になったものだ。

週末にZoomで飲みながら、取り留めのない話するのが

楽しみのひとつでもある。



サトシは高校時代からの友人で、

カクヨムに投稿している、拙い俺の素人小説を

読んでくれている読者でもある。




(´・ω・`)

「そう言えばさぁ、カクヨムで

ちょっと面白い自主企画を見つけたんだよ。

fuusoraさんという方の、お題企画

今回のテーマは『匂いの記憶』というお題なんだよ」



(゚ω゚)

「匂いの記憶か。

小説らしい想像力が膨らむ良いテーマだな。

けど、”匂い”と”記憶”、というと物語が

ある程度、限定される感じもするな」

 


(´・ω・`)

「そうなんだよ。

俺が思うには、おそらく一般的に

この3パターンを連想するのではと思うんだ。

①恋愛:別れた恋人を思い起こさせる香り

②情景:緑や雨上がりの匂いなど、場所を思い起こさせる匂い

③サスペンス:事件を解決するかすかな手掛かりとしての匂い」



(゚ω゚)

「あぁ~なるほどな。

確かに、まず思い浮かぶのはその3パターンかもな。

シンプルだからこそ、ありふれたストーリーばかり

思い浮かべがちで、意外と難しいテーマかもな」



(´・ω・`)

「色々考えても、元カノの香水の匂いみたいな

ありがちなストーリーしか、思い浮かばなくてさ。

ちょっと今回は無理かな、と思ってるよ」



(゚ω゚)

「陳腐な物語を書くのはエタハ (Eternal-Heart) らしくないもんな」




______________


何故消えていかないのか__


すれ違う雑踏の中で、未だに振り返り

目で追う事がある。

いるはずもないのに。

もう15年も経つのに、君の香りが

俺の中から離れていかない。



煌めく夕陽の海と逆光の笑顔。

潮の香りが思い出を呼び起こす。


突然の手紙だった。

君を思い出さない日は無かったが

君と再び会う事など無いと諦めていた。

海辺の貸別荘。 15年ぶりの再会。



レースのカーテンが潮風に揺れている。

15年ぶり。記憶の中の君だった。

幻でない事を確かめるように抱き寄せた。

あの頃の君の香りだった。



彼女の指が頬を伝う。

火薬の臭い。硝煙反応?


轟音と腹に衝撃。

その場にうずくまる。


「広域詐欺グループ ”コルドバ” を捜査している佐伯刑事。

アナタが私を思い出して、組織に足が付く事を

ボスが懸念したから、ここに呼んだのよ。

こんな再会で残念だけど」


________________


(゚ω゚)

「つまり ”①②③ 全部入れ” だよな、これ」


(´・ω・`)

「自分でも、しょーもなーーって想いながら書いたよ。

企画の締め切り間近だったし、失敗でもいいから

とにかく書いてみたよ」


(゚ω゚)

「頭の中で原案だけ浮かんでボツにする事も

あるだろうから、取りあえず書いて形にするのも

アリかもな」


(´・ω・`)

「しょーもなくて、すんまそんって感じだけど

投稿してみるよ。

もし誰かが面白いと思ってくれたら御の字かな」



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