七 北十字とプリオシン海岸
「おっかさんは、ぼくをゆるしてくださるだろうか。」
いきなり、カムパネルラが、思い切ったというように、少しどもりながら、
ジョバンニは、
(ああ、そうだ、ぼくのおっかさんは、あの遠い一つのちりのように見える
「ぼくはおっかさんが、ほんとうに
「きみのおっかさんは、なんにもひどいことないじゃないの。」ジョバンニはびっくりして
「ぼくわからない。けれども、
「ハレルヤ、ハレルヤ。」前からもうしろからも声が
そして島と十字架とは、だんだんうしろの方へうつって行きました。
それもほんのちょっとの間、川と汽車との間は、すすきの
「もうじき白鳥の
「ああ、十一時かっきりには
早くも、シグナルの緑の
さわやかな秋の時計の
〔二十分停車〕と時計の下に書いてありました。
「ぼくたちも
「降りよう。」二人は一度にはねあがってドアを
二人は、停車場の前の、
さきに降りた人たちは、もうどこへ行ったか一人も見えませんでした。二人がその白い道を、
カムパネルラは、そのきれいな
「この砂はみんな水晶だ。中で小さな火が
「そうだ。」どこでぼくは、そんなことを
河原の
川上の方を見ると、すすきのいっぱいに生えている
「行ってみよう。」二人は、まるで一度に
〔プリオシン
「おや、
「くるみの実だよ。そら、
「大きいね、このくるみ、
「早くあすこへ行ってみよう。きっと何か掘ってるから。」
二人は、ぎざぎざの黒いくるみの実を
だんだん
「そこのその
見ると、その白い
「
「
「いや、
「もう時間だよ。行こう。」カムパネルラが地図と
「ああ、ではわたくしどもは
「そうですか。いや、さよなら。」大学士は、また
二人は、その白い岩の上を、一生けん
こんなにしてかけるなら、もう
そして二人は、前のあの
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