六 銀河ステーション
そしてジョバンニはすぐうしろの
するとどこかで、ふしぎな声が、
気がついてみると、さっきから、ごとごとごとごと、ジョバンニの
すぐ前の
それはカムパネルラだったのです。
ジョバンニが、カムパネルラ、きみは前からここにいたの、と云おうと思ったとき、カムパネルラが、
「みんなはねずいぶん走ったけれども
ジョバンニは、(そうだ、ぼくたちはいま、いっしょにさそって
「どこかで
「ザネリはもう帰ったよ。お父さんが
カムパネルラは、なぜかそう云いながら、少し顔いろが青ざめて、どこか
ところがカムパネルラは、
「ああしまった。ぼく、
「この地図はどこで買ったの。
ジョバンニが
「
「ああ、ぼく銀河ステーションを通ったろうか。いまぼくたちの
ジョバンニは、白鳥と書いてある停車場のしるしの、すぐ北を
「そうだ。おや、あの
「月夜でないよ。銀河だから光るんだよ。」ジョバンニは云いながら、まるではね上りたいくらい
「ぼくはもう、すっかり天の野原に来た。」ジョバンニは
「アルコールか電気だろう。」カムパネルラが云いました。
ごとごとごとごと、その小さなきれいな汽車は、そらのすすきの風にひるがえる中を、天の川の水や、三角点の青じろい
「ああ、りんどうの花が
「ぼく飛びおりて、あいつをとって、また飛び乗ってみせようか。」ジョバンニは胸をおどらせて云いました。
「もうためだ。あんなにうしろへ行ってしまったから。」
カムパネルラが、そう云ってしまうかしまわないうち、
と思ったら、もう次から次から、たくさんのきいろな
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