文章下手な人間はパッションで戦う

 何度練習を積んでも、文章が下手な人間は少なからずいる。

 そんな人たちはもう上手な文章を書くことを諦めよう。

 どれだけ時間を費やしても、良い文章は思い付かないこともある。

 それならば——パッションを使うのが一番早い。


——パッションとは何か?——


 もうそれは読んでもらうのが、一番早いと思います。


——異世界召喚された瞬間に、死刑を宣告される話——


「勇者よ、貴様は死刑だ」

「えっ……? ど、どういうこと……? そ、そんなのないよ」


 頭の中が真っ白になった。

 どういうことなのか、理解が追いつかない。

 考えれば考えるほどに、思考が遅くなる。

 俺は何か悪いことでもしたのか……?

 何か、王様に無礼なことをしたのだろうか……?


「貴様は、今までの勇者よりも遥かに弱い。そんな奴が居ても、無駄なだけだ。新たらしい勇者を呼ぶために、貴様には今ここで死んでもらう」


 そ、そんなの嘘だ。

 や、やめて……く、来るなよ……来るなよ……。

 俺の周りには、槍を持った兵士が集まってきた。

 全員、俺を殺そうとしているのだ。雑魚は死ねということか。

 嫌だ、死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくない。

 助けて、誰か、助けて。こんなところで死にたくないよ。

 おかしいでしょ、こんなの絶対におかしいよ。

 突然、勇者に任命されて異世界召喚されたら、お前は死刑だって。


「ふ、ふざけるなよ……お、おいっ! ふ、ふざけるなよッ!!」


—————————————————————————————————


 文章の上手下手は別として、キャラクターの心情は伝わるでしょ?

 要するに、口語体で、物語を展開する方法とでも言うのかな??

 主人公の感情を剥き出しにさせて、文章に滲み出させると言うのかな?


 とりあえず、こんな文章は、読者の心を鷲掴みにすることができる。

 直接的に訴えかけることができるので、めちゃくちゃ分かりやすい。

 だが、使いすぎると、陳腐すぎると批判を食らうこともあるのだが。


 ともあれ、美しい文章が書けない人は、こっち路線を狙うのオススメ。


 文字数稼ぎも簡単にできるので、めちゃくちゃ楽ですぜ( ̄▽ ̄)

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