15章構成の『起』を考える

起『物語の発端』1〜3

承『物語の進展』4〜10

転『物語の転換』11〜14

結『物語の結末』15


 前話で難しいテンプレートを教えられて、驚いたと思う。

 それでも、皆様はここまで付いてきてくれた。

 ならば、最後の最後まで付き合ってくれると嬉しいです。

 では、全三回の起承転結講座を開くゾッ!!


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 15章構成のテンプレート『起』編から


1『物語の導入。主人公が固い決意をするまで(プラス)』

2『自分から動き始める。そして、問題が生じる(マイナス)』

3『何かしらの手を借りて、主人公が変化する。そして、決意を新たに(プラス)』


 これを一個ずつ、深堀していくぞ。


1『物語の導入。主人公が固い決意をするまで(プラス)』


 主人公が固い決意をするまでの話を書けばいいわけだが……。


 要するに、この部分は————。


「海賊に俺はなるッ!」とか「新世界の神になるッ!」


 みたいな感じで、主人公に明白な目標や目的を提示させるだけでいい。

 読者の方々に、この物語はどんなお話になるのかを的確に伝える部分。

 私の説明どうこうよりも、ジャンプ漫画の1話を読んだほうがいい。


 特にオススメは、「デスノート」とか「約束のネバーランド」


 この辺の1話構造を丸々パクって、そのまんま持ってきていい。

 困ったらジャンプ漫画の1話を読むのが一番早いと思います。


2『自分から動き始める。そして、問題が生じる(マイナス)』


 固い決意を持って動き始めたが、何かしら問題が生じる。

 デスノートで言えば、Lの登場とか?

 何かしら、主人公がピンチに陥る状況をそのまんま持ってきていい。


3『何かしらの手を借りて、主人公が変化する。そして、決意を新たに(プラス)』


 ピンチの状況に陥った主人公。

 そんな主人公を救う味方や、道具が新たに登場する。

 基本的には、主人公のお助けキャラを出すのが定番である。

 そして、そのお助けキャラの協力を得て、主人公は決意を新たにする。


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 実際に物語の『起』を作ってみるぞッ!!


ログライン『男子高校生が彼女を作る話』


1『ダメで冴えない男子高校生が彼女を作ろうと奮起するまでの話』


「俺は彼女を作ってやるッ!」


2『自分なりに努力を重ねるが、全部失敗。お助けキャラ登場』


「モテようと思って女子に喋りかけてみた……でも失敗した!」

「うわぁ……俺、マジで……全然喋ることができない……」


 失敗した主人公の元に、お助けキャラが登場する。

 そして——。


「主人公くんさ、彼女欲しいとか思ってる?」


 詳しい事情は、3に回す。

 最後の最後で、お助けキャラが喋りかけるだけでいい。

 2の部分は、あくまでも主人公がもがき苦しむシーンを書く。


3『お助けキャラに協力を得て、彼女を作るという意思が強くなる』


 お助けキャラからの詳しい事情説明。


「私なら主人公くんをモテモテの男にできるよ」

「えっ……」

「でも、その代わりに————」


 ここは葛藤のパートだな。

 手助けする代わりに、何かしらの代償を支払う可能性が高い。

 でも、そのお助けキャラの話した説明がどうしても気になってしまう。

 そして、最終的に————。


「分かったよ。その話に乗るよ、僕をモテモテの男にしてくれ」


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 まぁ〜こんな感じの流れになります。


 ねぇ?? 意外と簡単でしょ??


 起承転結の『起』は————。


『決意』→『問題発生』→『決意を新たに』


 このステップで、物語は展開できると思います。


 例を挙げると。


第一話「ダイエットするぞッ!」

第二話「ダイエット失敗したぞッ!」

第三話「もう一回頑張ってみるぞッ!」


第一話「子供が誘拐されたぞ! 絶対に助けるぞ!」

第二話「身代金の要求? 払えないなら殺す? ふざけるな!」

第三話「覚悟を決めたぞ! 絶対に子供を助け出すぞ!!」


第一話「俺たちの学級はイジメが起きてる。それを止めてやる」

第二話「今までの比じゃないほど、ヤバイイジメが始まったぞ!」

第三話「このイジメを止めるしかない! もう俺がやるしかない!」


 みたいな感じで……物語は作れると思います。


 ねぇ?? 簡単でしょ??

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