物語構築は15章構成で考えろ

 ログラインを作った。

 そして、簡単な起承転結まで考えた。


「さて、これをどうやって一つの作品に仕上げるのか?」


 と、皆様方は思ったはずです。


 世間一般的に——。


「物語は、三幕構成を使え!」

「物語は、1:2:1の比率で書きなさい!」

「物語は三幕八場で作れ!!」


 という意見で溢れかえっているのですが……。


 実際にラノベや小説、漫画を読んでみると……。


「あれ? 意外と三幕構成通りに書かれていない!」


 と、気付きます。


 皆様方のお手元にある作品を、手当たり次第に確認してください。

 必ずと言っていいほどに、三幕構成通りのページ配分ではありません。


 当たり前な話ですが……。


 三幕構成は、あくまでも映画の作り方です。

 確かに、参考になる部分は大いにあるのですが、それをそのまま流用しちゃうのは、ナンセンスだと思います。


 そして、大量の創作本を読んだ身の私が言いますと……。


「三幕構成は勉強する価値がある。ただ、概要だけでいい」


 というのが、結論です。

 正直言って、三幕構成を完璧に理解するのは至難の技です。

 また、創作本を大量に読み込んでも、専門的な話ばかりで難しい。

 実際、私も何度も何度も挫折した身なので……。


(創作本の沼にハマると、評論家気取りになるだけです。皆様は絶対に沼にハマらないでください。時間の無駄にしかなりませんからッ!!)


 なので——私が必要だなと判断した部分だけ説明します。


「三幕構成は、1:2:1の割合で作られている」


 これだけは、必ず頭の中に入れていたほうがいいです。

 うん、これだけ。たったこれだけ。これだけで充分だ!!

 んで、もっと面白い作品を書きたいと思ったら、増やしていけばいい。


◇◆◇◆◇◆


「三幕構成はやっぱり勉強しなければならないのか……」


 皆様もそう思ったかもしれませんが……。


 と言ってもですね〜。


 最近の娯楽はスピード命です。テンポがめちゃくちゃ速いです!!

 小説や漫画は、一話段階で「面白い!」と思わせないといけません。

 また小説を読み始めたからと言って、最後まで読んでくれません。

 映像作品は、受動的に楽しめますが、小説や漫画は能動的ですから。


 個人的には、三幕構成の理論はもう古いなと思ってます。

 勿論、役に立つ部分は大いにあるのですが、果たしてそれで面白くなるのか、読者を楽しませることができるのかな、と疑問に思ってしまう。


 私自身、年間100冊ほどライトノベルを嗜んでいますが……。

 十年前ぐらいの作品と、今の作品を読み比べてみると、テンポの速さで結構違うという印象を受けます。兎に角、今の作品は速いッ!!


 インパクトのある始まり方をして、そして導入が速いッ!!


 と言っても、書き手次第と言えば、まぁーその通りなのですがね〜。


 でもね、読みやすさと面白さが段違いで上がっているんですよ。

 全体的な娯楽作品の面白さが、二段階ぐらい上がってます、確実に!


◇◆◇◆◇◆


 三幕構成は古い。

 そう発言するからには、新たな理論を出すしかありません。

 というわけで、私が研究に研究を重ねた結果出た答えが————。


——物語構築は15章構成で考えろ——

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