ログラインを起承転結に膨らませよう

 前回のお話で、皆様はログラインを完成させたと思います。

 その上で、今から起承転結を作っていくのですが……。


 多くの方々が、ログライン→簡単な起承転結作りが苦手です。

 書きたいものがあるのにも関わらず、結構躓くポイントだと思う。


 かく言う、私も起承転結込みのあらすじ作りが大の苦手でした。

 ていうかさ、起承転結を作るのが、何かと面倒なんだよね〜。


 なので——先に、物語がどんな流れになるのかを説明します。


『物語の発端 → 物語の進行 → 物語の転機 → 物語の終着』


 そして、これをもっと分かりやすく説明すると——。


【超絶重要事項】


——黒髪流の起承転結テンプレート——


起『主人公が何かを始めようと決意するまでの話』

承『主人公が何かを実際に行ってみる話』

転『主人公に何か異変が起こり(襲い)、その異変を対処する話』

結『主人公が自分の欲求(夢や目標など)を達成し、幸せになる話』


※ハッピーエンドを想定して考えています


 ストーリーの流れは、大体こんな感じです。

 ではでは、ログラインから起承転結込みのあらすじへと仕上げます。


◇◆◇◆◇◆


 今回は『男子高校生が彼女を作る話』を例に挙げて説明しますね。


 大変ありがたい話なのですが、ログラインを作ると——。


 起承転結の、『起』と『結』が自動的に決まりますッ!!

 ていうか、どんな話になるのか、ほぼほぼ決定しますっ!!


 男子高校生が彼女を作る話なので……。


起『男子高校生が彼女を作ろうと決意するまで』

承『?』

転『?』

結『男子高校生は無事に彼女を作って幸せな日々を送る』


 正直この段階で、私はもう『承』と『転』も構想ができてる。

 多分、勘が鋭い皆様なら、どんなお話が入るか分かると思います。


 ですが、その前に——。


 物語を作る上で、とっても重要なことがあります。

 それは——。


『物語には、劇的な変化が必要だと言うことですッ!!』


 物語には、変化が付き物です。この変化は何でもいいです。

 ですが、多くの作品では『主人公の成長』という変化が見られます。

 とりあえず、物語の最初と最後では、必ず変化を起こしてください。


 例を挙げちゃえば。


『地方大会で一回戦負けする弱小野球部が全国優勝する話』

『”無能”の烙印を押された少年が、魔法学園で最強になる話』

『才能がないと言われた声優の卵が、毎日ボイスレッスンに通いながらも何年間もバイトを続けて、初めて主演を務めるようになる話』


 などなど——。


 一番最初は、マイナスから始めて、最後はプラスで終わってます。

 んで、こ〜いう作品が、結構読者の心を掴んでくれます。

 やっぱり、成り上がる話が、皆様の関心を生むようです。


 今作でも、そのマイナスからプラスを使いましょうッ!!


「彼女が欲しいッ!! 彼女を作ろうッ!!」


 どうして男子高校生がそう思ったのかは分かりません。

 ですが、彼女が欲しいと思っても、簡単に作れない男の子。

 と、考えると——。


 一番初めの主人公は——冴えないダメな男子高校生


 という設定を作るのが、必然的ではありませんか??


◇◆◇◆◇◆


起『主人公が何かを始めようと決意するまでの話』

承『主人公が何かを実際に行ってみる話』

転『主人公に何か異変が起こり(襲い)、その異変を対処する話』

結『主人公が自分の欲求(夢や目標など)を達成し、幸せになる話』


 先程のテンプレートを、今から流用します。

 そして、簡単にですが、起承転結を作ってみました。

 ただ、当てはまるだけなので、一分あれば作れると思います。


起『ダメな男子高校生が彼女を作ろうと奮起するまで(マイナス)』

承『男子高校生が彼女を作ろうと努力を行う』

転『男子高校生に恋心を抱く女の子が現れる』

結『男子高校生は無事に彼女を作って幸せな日々を送る(プラス)』


 ねぇ?? 簡単でしょ??


 で、この話を細かく考えていきます。


 どうして男子高校生は、彼女を作ろうと奮起するの??

 男子高校生が彼女を作ろうとする努力って何??

 男子高校生に恋心を抱く女の子とは、一体どんな人物?

 そして、その女の子は、なぜ恋心を抱いているのかな??


 様々な疑問点が考えられるので、自分で答えていきましょう。


 正直言って、もうアイデア勝負の世界ですッ!

 自分の頭で、自分の力で、あとはもう考えるしかありませんッ!!



 ただ、自己研究編で、自分が目指すべき方向性が定まっている人は、大体どんなお話を書けばいいのか分かっていると思います。

 そして、考えれば考えるほどに、アイデアが溢れてくると思います。


 おめでとうございます。

 そんなあなたは、もう殆ど小説を完成させたと言っても過言ではない!

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