さざなみ君の日記
たから聖
第1話 僕…さざなみです。
僕の名前は、さざなみです。
今の家は……そうだね?とても…
居心地は良いけど。
う〜ん。ご飯も美味しい。
ご主人様も散歩に良く連れて行ってくれるけど。
僕は…何処か?満足しないのだ。
だってさ…
『あの匂いが無いから。』
僕は…さざなみ。
モフモフの毛並みが自慢さ。
だけど……何か違うんだ。
毛並みの事じゃない。
飼い主様の事じゃない。
ご飯の事じゃない。
僕は…あの赤ちゃんと友達だったのに。
讓渡会という事で、僕は今の優しいご主人様の所へと
やって来た。
いつもいつも、頭を撫でてくれて構ってくれて楽しいけど。
『何かが違うんだ。』
そんなある日、ご主人様が
僕を引くヒモから手を離してしまったんだ。
僕は走り出した!
あの場所へ!!
僕は…さざなみ。
走る
一生懸命、あの子のいる場所を探して
ようやく見つけた!!
僕の『匂いの記憶』が五感を震わせる。
『まんまぁ〜。ぱぁぁぱ、』
キャッキャッ!と喜ぶ顔……
懐かしい。
確かに君のミルクの香りは、僕の幼い頃の記憶を
呼び覚ます。
僕は……
あの頃も、今も
そしてこの先も……ずっとずっと
幸せなんだろう。
END
さざなみ君の日記 たから聖 @08061012
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