第六話 労災補償審査官に提出する陳述書の叩き台(2)

❶ 本話の前の第五話①~⑬では、父親である私や母和子に対する正五郎の発言につき、事実と異なる点について、具体的事実を上げながら検討しましたが、ここでもそれと同じ手法で正五郎の発言の観点からパワハラの事実を明るみに出すよう心がけます。①~⑬における正五郎の発言で、正五郎に関するそのすべてが事実に適合しないと考えるのではなく、パワハラに関する具体的事実との関連で、客観的なアプローチで真に執拗なパワハラがあったのか否か、この点を私なりの手法で明らかにしていくつもりです。


❷ パワハラとの関連では、正五郎が犯した2021年1月7日の手術ミスが決定的に重要で、これを機に指導というかパワハラというかはさておき、指導医と称するKの正五郎への人前での叱責等が始まったという点については恐らく異論はないものと思われます。ただその評価について大きく分かれるのであって、順心会加古川病院の事務長と医師Kは、病院による正五郎への接近禁止措置が為されているという状況下でも、Kの正五郎への人前での激しい叱責や大量のカルテ記載の修正要求、正五郎担当患者さんのカルテの覗き見、それに電子掲示板へ書き込まれた非難を込めた中傷等も、指導と言い張るのでしょう。なお、これらの事実については、病院長や外科のスタッフの方々、それに正五郎への気遣いメールを送ってくれた良識派医師の言動から明らかにできると思われます。私は既に述べましたように、妻や正五郎の話、それにメールのやり取りを参考資料にしただけで直感的に、これは子供レベルでのいじめ、ないしその延長線上の嫌がらせであろうと判断したのでした。もちろん優越的地位を人前で見せびらかしたいという、Kという男の自己顕示欲が強く現れているとも考えています。そしてこれらの原因として思いつくのは、嫉妬ないし嫌悪に基づく感情的なものであり、目的は正五郎の退職であるとの判断に至ったのです。虎視眈々と攻撃の機会を狙っていたところ、手術ミスを犯したので正に好機到来と、当人たちにとって歯止めの効かないイジメ場面が訪れたと思えてならないのです。例えば、順心加古川病院の事務長は私に電話で、「南埜さんは、手術ミスをした患者さんの家へ行って謝ったんですよ。それで、医師会の医事紛争処理委員会にかかっているんですよ」と、忌々し気に伝えてきましたが、順心会リハビリテーション病院の岡事務長は正五郎を南埜先生と呼んでいるのに、加古川病院の事務長は南埜さんと呼ぶのはかなり嫌悪感を持っているのであるな、との印象を受けたものでした。いずれにしても、正五郎が直接患者さんの家に行って謝罪したということは、私も妻の和子も正五郎本人から聞いていないのですが、それは事実であるのか。事実であるとしても、あまりに執拗に人前で医師Kから責められるので、堪らなくなって患者さんの家を訪れて改めて謝罪したのか。この辺りは親として、まず患者さんに手術ミスの謝罪をさせて戴き、その折に、正確な事実をお聴き出来ればと考えています。

 

なお、医師Kと加古川病院の事務長の関係が推し量れる資料として(資料8)、以下のメールも添付させていただきます。正五郎がパワハラに耐えかねて、信頼する方のアドバイスにより休職を決意するのですが、その折の事務長の対応を示すメールです。病院へ正五郎を呼び出さないとパワハラを掛けられないことから、執拗に病院へ呼び出そうとしているのではないか、というのが私の判断です。

八月に復職して(正確には七月末)、これも後に詳しく述べますが、何とも陰湿で執拗なパワハラを仕掛けられ、病院へ出かけようとするが、自宅マンションを出はするものの、駅へ向かう足が動いてくれず、逆方向へ歩いて時間をつぶすという場面が何度も繰り返されたのでした。しかし正五郎が出てこないと、パワハラを仕掛けられないことから、パワハラ医本人ではなく共犯者といってよい男が何度も執拗に正五郎を病院へ呼び出すとの、私の判断です。根拠は、「話をお聞きしたい」とか、「診断書の提出もお願いします」、等の事務長から送られて来た資料メールからです。

これに対する正五郎の返信は同じく資料メールにあるごとく、「医局の机に張っております。連日の監視(パワハラ医による)ストレスで馬鹿の如く飲まざるを得ない状態で浮腫が強く、とても行けません」と精一杯の嫌味と抗議を込めて返すのであるが、相手は、「明日はお願いします」。「明日の順心リハビリと外来はどうしましょう?」 と返すのである。正五郎の返信は、「医局の机に張っております。連日の監視(パワハラ医による監視は、全面接近禁止にもかかわらず、パワハラ医が正五郎の席の後ろに立ち続けるという嫌がらせ手法―――南埜純一加筆)ストレスで馬鹿の如く飲まざるを得ない状態で浮腫が強く、とても行けません」と再び返すが、相手はひるむことなく、「お早うございます。(うつの)診断書の原本もお願いします」、と畳みかけるのである。さすがに正五郎も頭にきて、「疲れているので病院からの電話頼むからしないように。それとも病院は、俺をその程度としかみてないんか」と、信頼する方のお墨付きを貰ったことや、体調不良と睡眠不足が高じて怒り出すのであるが、「順心リハビリテーションの管理課が年末調整の件で電話を行ったようです。順心病院から入ってないです」との返信が返ってくるのだが、真偽のほどは全く定かではないのです。

ナカムラクリニックの中村院長のアドバイスにより、理事長が全面的な接近禁止措置を取ってくれても、パワハラ医は手を変え品を変えて、正五郎の患者さんの電子カルテのぞき見や掲示板への非難中傷を込めた書き込み、それに正五郎の後席に立っての監視圧力等を加え続けた。本当に信じがたいパワハラ医のパワハラ行為であるが、この男の目的がどこにあるか、その判読はそれほど困難ではないと思うのですが、いかがでしょうか。ずれにしても、激しいパワハラにさらされ、耐えられなくなって正五郎がたまらず病院を休むと、今度は連係プレイで、相方が病院へ来させようと、こちらも手を変え品を変えて、呼び出していると思われるのです。

以上は、新たに目の前に躍り上がって来たメールから、私が感じたというか、後に述べる多くの資料を基に推測した結果であります。


執拗なパワハラを仕掛けてきた医師Kの目的が、正五郎の退職というか、正五郎を辞めさせることであるとの私の判断の裏付けに戻りますと、正五郎がやっとそのことに気づいたのが診療録のP201の上から五行目以降の「医局で、公衆の面前でばとうされて、オペ前にぼくにわめきちらして。カルテの表表紙に、彼はそれを消して逃亡してるけど、ものすごい量の訂正をしてて。そのデータは残ってる。」(以上原文通り)

 

この診療録の記載は、正五郎の一方的な発言ではなく、多くの人たちが目撃しているのであり、客観性が保たれると判断して、ここに記載したのですが、いずれにしても、異常ともいえる、本当に信じられないほど異常な医師Kの言動であり、この2021/08/07の診療録の時点で、正五郎はようやくKの目的に気づいたようで、下から九行目に「病院やメタい。すぐにでも。」(以上原文通り)、とクリニック院長に訴えているのです。鬱ゆえであろうか、パワハラ医Kの目的は社会経験を積んだ人間であればすぐに気付くと思われるのであるが、随分判断が遅れてしまっているように思う。また、それがパワハラというか執拗な攻撃が、長く続いた理由とも思われるのです。

 その他、診療録の記載を裏付ける客観的事実としては、先の良識派医師の2021/02/21の正五郎へのメールが挙げられます。2月21日の時点で、Kの正五郎へのパワハラが既にモンスター化しており、これが病院内で共有されている認識であると思われること、および栗原理事長自らKに厳重注意する意向であることが述べられていることも、客観的支えになることでしょう。

 医師Kの余りに執拗なパワハラの背景事実は、蛇足になり恐縮ですが、正五郎が後輩でありながら、しかも2020年5月に採用されただけなのに基本給が130万円、しかも理事長にも随分かわいがられている(これは良識派医師と組んで設立する、順心病院と連携の整形外科専門の医療センターに関係するものですが)、このことに不満というか嫉妬を感じていたであろう医師Kにとって、何とか正五郎を追い落としてやりたい。スタッフ等、関係者の人たちに、自分の方が上であり、意のままに従わせられるのだと顕示して、優越感に浸りたい。これらを満たす格好の材料が正五郎の手術ミスであったと、私は判断しています。外科のスタッフの方たちが懸命に処置をしてくれている折に、ニヤニヤ笑って眺めていたというのは、まさに彼にとって好機到来で、患者さんの病状を案ずる医師の使命など頭から飛び去ってしまい、笑わずにいられなかったのでしょう。これが診療録の記載や良識派医師のメールにある表現(外科のDrやスタッフからもかなり批判されているようですから)にも適合するのではないでしょうか。


❸さて、指導医と称するKの執拗な言動については、私はパワハラであるとの判断に至っているのですが、この客観的な判定については、どうしても補強証拠が必要でして、この点は私の調査能力の及ばないところで、審査官におかれましては病院への書類提出要求等で補っていただければ幸いです。息子正五郎への指導医と称するK君の数々の言動を、私は被指導者本人の医学的スキル向上や病院経営にとってプラスになるものとして行っているとは到底考えられず、つまり正五郎への指導とは到底考えられず、何度も述べていますように、もっと情緒的意味を含んだというか、嫉妬や嫌悪と言った感情的なものに導かれたものと考えております。すなわち、地位利用に基づく、病院退職圧力が原動力と考えているのです。


そこで、病院への証拠提出要求をお願いしたいのは、2020年5月に正五郎が順心病院に採用されて以降、病院において、整形外科の患者さんの来院者数が増えたり、経営的な面で増益があったのか否か。また、正五郎は患者さんの喜ぶ顔を見るのが生きがいのように考えていたところがありましたので、緊急のケアや救急の準備のため、自宅マンションへ帰らずに、病院近くの漫画喫茶やインターネットカフェで寝泊まりして必要事態に備えたと語っていましたが、そのような正五郎の勤務態様につき、K君はどのように考えていたのか。すなわち肯定的態度であったのか、それとも苦々しく思い否定的であったのか。また、正五郎が高く評価されている技術であった、患者さんの痛みを和らげる硬膜外ブロック注射。これについて、Kはどのように考えていたのか。そもそも彼はそれをできるのか、等を病院への書面提出要求で明らかにしていただければ幸いであります。併せて、医師Kの病院内での評価も問い合わせて戴ければ助かります。例えば、順心グループの順心淡路病院の病院長は温厚な外科医と評判ですが、かつて淡路病院へ勤務したKとは口も利かないらしいのですが、それは事実であるのか。また、正五郎の給与明細を指摘して、Kからネチネチと執拗な嫌味を正五郎は言われたらしいのですが、それが事実であるなら、一体だれが正五郎の給与明細をパワハラ医Kに知らせたのか。病院には容易に調査可能であると思いますので、こちらもお願いできれば幸いです。当方から提出できる新たな証拠は、メールのやり取り等、すべてコピーするなりして可能ですので、加古川労働基準監督署長が判断の基準とされた資料に比べ、かなり豊富と思われますので、ご面倒をおかけしますが、審査官の審査権限に基づく調査を宜しくお願い致します。


また病院内部でも隠ぺい等の弥縫策が病院にとって良い方向ではないと思われ始めているようなので、正五郎と親しかった、特に正五郎と連携して仕事をされていた方たちからの意見書の提出要求が可能でしたら、こちらのほうも、審査官の審査権限に基づく調査を宜しくお願いします。この点に関しましては、特に、順心加古川病院の病院長やリハビリテーション病院の病院長、リハビリテーション病院の事務長、それに可能でしたら、理事長からも、以下の点についての書面提出による返答が可能でしたら、問い合わせをして戴きたいと考えています。すなわち、開示文書P57の休業証明書に関してであります。休業理由として、PTSD悪化による心身症の憎悪、と書かれていますが、これは、上記に述べた方々が、書きづらいことを書いてくれたのだと、私は理解しています。実際、Kや事務長の頭越しに出してくれたことは、この書面の存在を加古川病院の事務長に私が電話で語ったときの彼の反応、「あ! ホンマや!」との驚愕の声が、如実に表しています。すなわち、この書面は、執拗なパワハラを繰り返してきたKやそれと緊密な関係にある事務長とは一線を画する態度の表出であるとの私の理解です。彼らはパワハラをひたすら隠蔽しようとする隠蔽派とは一線を画する、良識派の方々ではないかと私は理解しています。のちにも述べますが、何とか正五郎を守ってやろうとして接近禁止や配置換えをしてくれたのですが、パワハラ医Kは収まりがつかず(何度も申し上げているように、Kの意図は正五郎の退職にあり、自分の目に留まらない遠くへ押しやってしまうことにあると思われるのですから)、結局正五郎の死という結果を招いてしまった。そんな感情がない交ぜになっての、先ほどの休業証明書への、理事長の署名入りの作成であり、Kや事務長とは一線を画する証明ではないでしょうか。いずれにしても、人前での執拗な叱責や常軌を逸したその他の行為については、多くの人たちが見ており、隠蔽は困難と思われ、良識派と判断される他の方々の存在も見えてきており、少しずつではありますが、明るい展望が見え出しています。


❹ 最後に、私がパワハラ医と称するKの正五郎に対する言動については、彼の最終目的である正五郎の退職へと導かれる、ないし収束するものと考えるのですが、それについて、可能な限り客観的事実を摘示しながら以下で検討して行きます。

 

① 1月7日の手術ミス(Kは手伝いもせず談笑しているだけだったようですが、外科のスタッフの方たちの懸命の努力により、患者さんが事なきを得て、正五郎が患者さんへの贖罪と外科のスタッフの方々に対する感謝を十二分に噛みしめていることが、診療録やメールから明らか)から、僅か1ヶ月9日後の2月16日に、精神科を受診しているという事実は、この間、指導などという生易しいものではなく、相当激しいパワハラと目すべき攻撃が正五郎になされたことは想像に難くなく、また診療録にも、患者さんへの贖罪意識から正五郎本人はまだパワハラという意識はないものの、Kからは相当激しい叱責等の攻撃があったことは十分推察される記載内容になっています。何より、たまらなくなって精神科を受診した5日後の2月21日。正五郎への良識派と目される医師からのメールでは、Kの正五郎への言動が、モンスター化という最大級の攻撃態様であることが語られ、それが理事長も認識する―――病院内で共有されている事実が見られることです。明らかに、人格を侵害するような激しいパワハラがあったと認められるのではないでしょうか。そのパワハラの目的については、正五郎の退職に向けてのものであり、この点は徐々に新たな事実を付け加えることによって証明していくつもりですが、事務長が協力してくれれば、この証明は容易と思われますが、もちろん彼は否定するでしょうね。


② 病院側がKに、正五郎への接近禁止措置をとってくれたことは、診療録の記載や正五郎の親友医師へのメールで明らかですが(資料9)、それをあざ笑うかのように正五郎の席の後ろにKが立って嫌がらせそのものといってよい行為に及んでいたこと(資料9)、それに正五郎担当患者さんのカルテを覗き見して勝手な書き込みを入れたり、掲示板へ非難中傷を含む記載等をなしたことは、医局のスタッフの方や書き込みを削除してくれたと思われる病院長も証明してくれるでしょう。何より順心リハビリテーション病院への正五郎の配置転換がなされたことが、Kのパワハラの執拗さを物語っているのではないでしょうか。病院としては、このような手段をとって、正五郎からKを引き離さなければ、手を替え品を替えてのKのパワハラ行為に付き、最早お手上げ状態であったと考え得るのではないでしょうか。しかし、リハビリテーション病院への配置転換をしても、嫌がらせ等のパワハラ行為は完全には排除出来なかったと思われます。加古川病院の患者さんに必要があると言われれば、正五郎の性格からすると、加古川病院へ出かけ、容易にKのパワハラ行為に曝される事態が想定されるからです。いずれにしても、正五郎の死亡により、もはやKのパワハラ行為に正五郎が曝されることは無くなりましたが、出来れば正五郎のような被害者が今後とも出現しないことを願っています。この病院は正五郎にとって非常に気に入った職場で、本当に患者さんに喜ばれることが生き甲斐のような医師だった息子でした。至らない点は多々ありましたが、パワハラの有無については、審査官におかれましては公平な判断を是非とも宜しくお願いします。


❺最後になりますが、Kの異常ともいえる正五郎への排斥的言動と、近々設立が予定されている整形外科をメインとする医療センターというか病院との関係について私見を述べたいと思います。かなり構想が進んでいるようでして(資料10)、その設立に正五郎も参加というか、そこでの職務が予定されており、「お前のところが一番忙しなるんやから」と、正五郎に好意を寄せてくれている先輩で設立責任者の良識派医師からも期待されていると、正五郎は母親である和子に語っていたとのことです。実際、新たに目の前に躍り上がって来たスマホ内のメールでは、正五郎が土地の取得に関し、加古川病院と違うセクションの関係者との折衝役を担っているような、そんなメールも見受けられ(資料11)、もっぱら正五郎と良識派先輩医師、それとあと一人が中心になって病院を運用していく計画が、数年以内に完成するような現実味がうかがわれます。


この整形外科をメインとする病院は、順心会グループとの提携を前提としていて、このことが、正五郎に対する理事長の正五郎への温かい対応や良識派先輩医師と理事長の緊密な付き合い等から容易に判断されます(資料12)。


この新たに設立される整形外科をメインとする病院の存在につき、K君は知らないということはないと思うのです。何故なら、先ほども述べましたように、正五郎が順心病院の関係者との間で、土地の取得に関し話し合いを持った内容のメールの存在があることから、当然、順心加古川病院の事務長もそれを知りうる機会があると思われ、そうであれば、これまた当然のこととして、事務長からK君に伝わったと思われるからです。


私はK君のこれまでの言動は、何度も申し上げているように、相当感情的というか、情緒的な要因に支配されている異常さを感じてきたのですが、それが、順心加古川病院での整形外科医としての自己の城というか居心地の良いテリトリーないし支配領域を確立する―――この自分の整形外科領域に異端者である、例えば正五郎のような者が入ってくることは不快なことで、これが正五郎を強くというか、異常と目される排除手段を取った理由ではないかと思えてならないのです。


正五郎は単純な感覚で、ただ患者さんに喜ばれる治療をしたい、その意識のみで勤務していたところ、そんな大事な患者さんを手術ミスで傷つけてしまった。その負い目で極端に落ち込んでいたところ、格好のパワハラ理由がころがり込んできたことから指導に名を借りて、ひたすらKが攻めまくってきた。これが今回の事件で、正五郎が死にまで至った実体であるように思えてならないのです。


整形外科メインの、順心グループとの連携病院を立ち上げようとされている良識派先輩医師も、嘗てKから批判的な攻撃にさらされたことがあったと聞いていますが、このように、Kは自己の領域をかなり自分のカラーで染め上げたいという欲求が強い男であって、それに染まらないというか自己の意のままにならない者を強く排除する性向が強いように思えてならないのです。以前述べましたが、順心淡路病院の病院長との確執があるとすれば、そのような性向が作用しているのではないかと思われます。順心加古川病院で正五郎への全面的な接近禁止措置が取られても、それを有名無実化する行為を繰り返したことから、病院というか、理事長や病院長がもはやお手上げとの判断をされて、リハビリテーション病院へ配置転換をしてくれたということも、このような流れに位置づけられるように思えるのです。すなわち、整形外科をメインとする新たな連携病院が出来るまでの、正五郎を守るための一時的な棚上げ措置。そうであったように思えてならないのです。

 

余談ですが、正五郎は執拗なパワハラに耐えかね、2021年8月10日、理事長に退職を申し出に訪れた折、愛想を尽かしてもらおうと、やめろという親友医師の忠告を押し切って、頭をそり眉毛も剃って出かけたのですが、結局理事長に慰留されたのでした(資料13)。



「理事長はブロック技術を買ってくれているみたいで、あの顔(2021年8月に撮った写真あり)に何も言わなんだ。患者さんは皆心配してくれてたけど。クビにして欲しかった。抗議のつもりだったが華麗にスルーされた。私自身朝歯を磨く時に鏡みて、何回か、びっくりして声あげた」(資料14)


上は、理事長に慰留されて、まんざらでもない様子の2021/11/7の正五郎の親友医師へ宛てたメールですが、亡くなる13日前のもので、腹水と黄疸はこれまで正五郎が自信をもって成功してきた手段では、もはや解消困難な状況に至っていたのでした。


以上、何をしても何を言っても息子正五郎は帰ってきませんが、せめて、同じような被害者が出ないことを願って、最後に以下の点を申し述べて、審査官に申し立てる陳述書の終わりとする次第です。


最後に申し述べたい点は、病院の一面における誠意のなさと、情報量のアンバランスによるパワハラ事件の不公平性であります。先に加古川労働局長に申し立てた際にも述べましたが、法律事務所をかたる弁護士から、労災に関する書類の受領については当弁護士事務所が委託を受けたので、こちらが窓口になるといいながら、該事務所からは全く意思の疎通が図られず、これは結局、申立期間経過を狙った当方の権利失効を意図してのものではないかと勘繰りたくなってしまいました。実際、画策した人物の思惑通り期間経過による当方の権利失効が成立していれば、審査官への審査請求も不可能であったわけで、私の陳述書に目を通して戴くこともなかったのでした。

 

情報統制と思われる事態にもずいぶん悩まされました。このようなことがまかり通るのであれば、不服申立制度が骨抜きになってしまい、制度の根幹が揺るぎかねないと危惧しております。


現場に立ち会ったりパワハラ事実を知悉する人たちの協力が得られないどころか、病院サイドというか、パワハラ側有利になる沈黙や資料提供がなされている現実に直面すると、病院側との圧倒的な力の差をまざまざと見せつけられ、無力感に打ちひしがれてしまいました。


例えば良識派と目される医師は当初、私のアドレスから発した私や妻和子の依頼に対し、パワハラの事実については部外者であるゆえ、よく分からないとの返答でしたが(資料15)、新たに見つかったスマホでの正五郎とのメールのやり取りでは、詳細なパワハラに関する事実を述べています。もし、このスマートフォンが出てこなければ、当方はむなしい主張を繰り返すのみであったかと思われます。今回、審査請求が認容されなかったとしても、次に続く訴訟において、これらの資料は有意義な材料になってくれると考えています。


さて、病院の働きかけがあったか否かはさておき、この情報統制という点については、以下のメールも参考になると思われます。資料16として付加しますので、参照してください。私の作品をネットで読んでくれて、パワハラに関する情報提供を試みようと私への接触を図るつもりが、その前に私と対立する人物と話し合い、心変りをしてしまった。この流れがすんなりと読みとれる不自然なメールの内容で、明らかに途中から第三者と思しき人物が介入しているのが分かります。文章を読み慣れ、書き慣れた者には、文章の書き手が同一人物でないことが、資料16からは明らかに伝わってきて、なんとも言いようのない感覚に襲われます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る