第28話

それから3ヶ月後。


人類救済解放軍なるものは魔女の手によって壊滅的損害を受け組織的抵抗すら出来なくなった。

これにより魔女の一族は世間的に認められた。


「貴族どもは、好意的に援助してくれると。」


「えぇ。ですが、好ましく思わない者もいますが。」


「それは、当然のことです。ですが、今回ばかりは味方しないわけにはいきませんよ。」


「そうですね。お偉い様方は、不祥事がたくさん出てきていますから。」


彼女たちは笑っていた。それが不気味にも覚えた。


「シオン様。大丈夫ですか?」


「えぇ。大丈夫です。リサさん。」


彼女は、貴族子女のリサさん。貴族を代表として今僕と行動を共にしている。簡単なことだ。政治的意味合いが強い。貴族が魔女を味方とするということだ。これによって国民は否が応でも認めなければならない。


僕の核はいわゆる枷でしかなかった。それを知らないエリナ様は魔法師の核として認識させられた。精神干渉系の魔法師がただの認識違いによることが原因でこの世を去ることになるとは何とも悲しいことだ。


「血欲しくは無いですか?」


欲しいが今は授業中だ。


「今は、あなたがルールですわ。」


それもそうか。


「では。」


僕は、完全なる魔法師として祀りあげられている。


魔女の一族の長として。


姉様たちによって。














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気づいたらお姉ちゃんたちが国を乗っ取っていました。 やーしん @ToukaRay

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