いまだ全貌が見えない巨大な怪異
- ★★★ Excellent!!!
一つ一つの話はありがちなネット怪談・都市伝説的で、そこまで怖かったり面白いものでもない。
しかし、それらの噂話や事件の情報を集めて背後にひそむ怪異に迫るライター(この話の投稿者でもある!)というメタな視点を通すことで、点と点が線に繋がって一つの巨大な怪異の存在が明らかになっていく...という凝った構成になっている。
そのため読者もまるで自分が謎解きに参加し怪異の正体に迫っているような臨場感と恐怖感がある。いわゆるネット経由で伝播する怪異でもあり、こうして読むだけで巻き込まれるかもという怖さもある。
もちろんまだ謎が明らかになっていく途上であり、この先どれほどの恐怖が待っているか恐ろしいと同時に楽しみである。