お民が強烈なようでいて、やはり主人公はお住であり、お住の心情を描いたもの。決して広くも深くもない中身をもつ、小市民の代表といったところか。小市民、つまり我々のこと。ゆえに、身につまされる。
憎しみ怒りは幸福安堵に切りかわり情けなさへと移ろっていく――お民,お前なぜ死んでしまっただ?いれば憎いがいなけりゃ辛い。人とは自分勝手な生きもの。#カクヨム近代文学館