第14話 1つに

フワリと抱きかかえられた。



ドキッ



「きゃあ…ちょ…」

「何?」

「いや…」

「もしかして怖じ気付いたか?」

「違っ…いや…でも…」



「………………」




「どっちだよ!」

「…ごめん…えっと…」




ドサッ


私をベッドにおろすと私の上に股がった。


上から見下ろされる視線に胸がドキドキ加速する。




かあぁぁぁぁぁ~!

身体全身が熱くなり、両手で顔を隠すように覆う。


バスタオルが外される。


両手を退かされたかと思ったら、両手はすぐに押さえられ、私の視界に入ってきたのは雅斗の上半身の裸姿。



ドキッ



そしてすぐにキスをされた。


唇が離れると、すぐに再びキスされた。


角度を変え時折、深いキスをされ、何度もキスを繰り返す。



雅斗の体温を肌で感じながら、私の身体が熱を帯びていく。


そして気付けば雅斗に身を委ねていた。




─────── 朝



目を覚ます。



ドキン


目の前には雅斗の寝顔。




「………………」




私は雅斗に触れようと手を伸ばす。



グイッ


手を掴まれた。



ドキッ



「…人の寝込みを襲う気かよ」

「ち、違っ…!」

「……なんて…嘘だよ…バーカ。真に受けんな!」



「………………」



「つーか身体平気か?」

「えっ…?」

「女になった気分は?」


「えっ…?お、女になった気分って…そ、そんな、どストレートに…」


「じゃあ、初Hの感想は?の方が良いか?」

「ちょ、ちょっと!さっきから、もう!何?」

「何だよ!コミュニケーションだろ?」

「コ、コミュニケーションって…」

「何?なんか間違ってるか?」

「ま、間違ってないけど…ねえ」

「何?」


「雅斗の…初めてって…いつ…?」

「どうして?」

「いや…」



「………………」



私の上に体重をかけるように乗ってくる。


至近距離で見つめ合う私達。



そしてキスをされ─────




「全部(すべて)お前に奪われた」



ドキッ



「えっ…!?う、奪われたって…う、嘘だ!絶対有り得ない!」

「どうして、そう思うんだよ」

「だ、だって…雅斗はカッコイイし。絶っ対!私じゃない!」



私からおりるとベッドに横になると仰向けになる。




「そう言われるだろうとは思ったけど、俺…こう見えて案外最初だけはって拘りあんだよ。今時、いねーかもしんねーけど。初めては、お互いの気持ちが1つになった相手とって…」



「………………」




私の方に体を向け肘を付き頭を乗せた体勢で見つめる雅斗に対して、私は雅斗に体ごと向け向き合う私達。



「お前が俺の事を好きだって事は薄々、気付いてたし。それに親の事もあったから遠くから観察してた」


「…か、観察って…」




微笑む雅斗。



ドキン




スッと私の片頬に触れる。



ドキン





「そして、お前から告られて、お前が学校来なくなったかと思ったら、火事に巻き込まれ入院だろう?」



「…そうだね…」



グイッと抱き寄せた。



ドキッ



「その時、自分の気持ちに気付いて…」



抱き寄せた体を離すと、オデコにキスをされ、すぐに唇を塞ぎキスをされた。


オデコ同士をくっ付ける。



「お前の事が好きだって…」



ドキン



スッと離れると向き合う私達。



「つまり…そういう事だから」

「どういう事?」

「…いや…分からねーなら良い」

「えっ?」



そう言うとベッドからおりる。



「体調良いなら出かけるぞ!」

「あ、うん…」



私も起き上がり、ベッドからおりる。


少し歩くも…



「………………」




《ん…?…何だろう…?…この違和感…》




「どうした?」

「えっ?…あ…いや…」



「………………」



私は再び歩き始め部屋を後に出ると、自分の部屋に移動。



身体の事を心配してくれたのは…


初Hの感想とか、女になった感想とか…


痛いし違和感あるし…個人差あるかもしれないけど女の子は経験する事だろうし…




「いやいや…まさか…こんな感じなの?」


「何が?」




ビクッ



「きゃああっ!」



振り返ると雅斗の姿。



「もうっ!馬鹿っ!いきなり背後から声掛けたら驚くでしょう!」

「いやいや普通だろう?考え事してたら驚くのはあること!」

「そうだろうけど…」


「で?」

「えっ?」

「何が、こんな感じなんだよ?」

「いや…何でもない」


「気になんだろ?話せよ!」

「やだ!恥ずかしくて言えない!」

「恥ずかしい…?」

「と、とにかく着替えるから出て行って」

「はいはい」




雅斗は部屋を出ていく。


私は着替えて、私達は出かける事にした。



その日の夜。



フワリと背後から抱きしめられる。



ドキッ



「なあ、何か気になる事あんだろ?」

「えっ?」

「1日様子おかしくね?」

「やだな~気のせい……」



抱きしめた体を離すと振り返らせ向き合う私達。


両頬を優しく包み込むように触れる。




ドキン



「嘘ばっか。男女違うから少しでも共有しておかなきゃ。一人で悩むなよ」


「…雅斗…」




私は話す事にした。




「…えっ…?あー…そういう事か…だったら出かけるんじゃなくてゆっくりした方が良かったんじゃ?」


「それは…そうなんだけど…」

「後はゆっくりしな」




そう言うと雅斗は私を部屋に連れて行き一緒の布団で眠った。





それから、私達の関係は相変わらずで毎日を過ごしていた。







~ E N D ~





多忙や体調不良の為、自分の考えている日程の完結期間を過ぎてしまい、御愛読されていた皆様には、お待たせさせてしまいました。


御愛読して下さりありがとうございましたm(_ _)m

今後とも宜しくお願い致します。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夜間学校 ハル @haru4649

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ