第3話

間もなくして父は姿を消した。


察しているであろう母は何も聞いては来なかった。




高校を退学にならない程度に学生生活を送り、

小さな会社に就職した頃に父の訃報を聞いた。



やっと消えてくれた事に安堵したのも束の間

翌年、元気だった母も追うようにして亡くなった。


悲しむ暇もなく通夜や葬儀に追われ

涙が溢れたのは、母が無くなって1週間後の事だった。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

DVの呪い @romm

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る