第2話
中学を卒業するまで何度も何度も問題を起こしては、その度に母親は頭を下げた。
家では激怒した父親からの絶え間ない暴力が続いた。
高校生になってしばらく経ったある日、
ついに男は限界を迎えた。
理不尽に手を挙げた父親に殴りかかったのだ。
恐怖の対象でしかなかった父だったが
気がつけば、蹲り、頭を覆って震えていた。
男は快感だった。
自分を苦しめてきた悪魔のようなこの男を
支配することが出来たのだと。
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