呪いと願い
二年付き合った彼氏と別れて一ヵ月が過ぎようとしている。
呪いはやっと効力が薄くなってきた。彼を思い浮かべるのは、今では寝る前の目を閉じた瞬間だけ。
こうして時間とともに記憶もなくなっていく。そして、空いた記憶の隙間を埋めようと新たな恋をするんだ。
一週間前くらいに彼からLINEが来ていた。
『ごめん。もうしない。まだ佳奈のことが好きなんだ。もう一度付き合ってください』
口先だけのごめん。謝るなら最初から浮気なんてしなければいいのに。ばか。ほんとに
ばか。
わたしはまだ既読のまま返せていない。
もう一ヵ月なのに、名前を呼ばれただけでまた好きになる。信じてみたくなる。
狭いワンルーム、ひとり寂しい。
狭いワンルーム 大崎 音 @Torrry
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。狭いワンルームの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます